××さんの所へ行ってきた

609 :本当にあった怖い名無し:2009/07/28(火) 00:12:57 ID:03/fav7P0
祖父から聞いた、曽祖父が危篤状態になった時の話。

ある時、曽祖父は重い肺炎にかかり意識不明になった。
家族が見守る中、曽祖父は一晩生死の境を彷徨ったが
次の日の朝になるとなんとか峠を越えて意識を取り戻した
ところが、目覚めた曽祖父はぽつりと奇妙なことを呟いたという

「・・・××さんの所へ行ってきた・・・」

××さんはその日、曽祖父が仕事の話をしに行くはずだった相手なので
祖父達はその時は気にも留めなかったが
しばらくして、その××さん本人から電話が来て事態は急変した

「お宅のお父さん、夕べ何かあったのかね?」

曽祖父が意識不明だった丁度その時間に
××さんは曽祖父が家に訪ねてくる夢を見たらしい
事前に曽祖父の上司から曽祖父の都合が悪くてその日の取引は延期になったと聞いてはいたが
曽祖父の夢のことが気にかかって直接家に連絡したという
割と霊的な存在を信じている曾祖母や祖父達(代々霊感体質の家系)は怖がるよりも
「魂になってまで仕事に行くなんて・・・」と、しみじみ納得したそうな。

前の話へ

次の話へ