母が魘される時

329 :本当にあった怖い名無し:2009/02/12(木) 01:56:10 ID:ePElULcT0
小さい頃の話。

私は母と一緒に寝ていたのだが、ほんのりと怖いことが時々あった。
母が魘される時があったのだ。
私はよくわからないがただごとではない、と感じつつも
何だか魘される声が怖くて話しかけることができなかった。
翌朝、夜中何かあったの?と聞いてみても母は「大丈夫よ」と
笑顔ではぐらかされた。
私が成人してから思い出し、聞いてみると
何やら正体不明のものが周りにいたり、乗られたり、金縛りにあっていたりしていたそう。
本人は寝ぼけていたのよ!と大笑いしていましたが。

母と寝ていると、カタカタとガラス戸の人形がいっぱい飾っているケースが鳴ったり
することがあったが、これは夜中の工事の振動が伝わって鳴っているのだ、
夜は静かなので昼間聞こえない音も聞こえる、という
テレビの怪奇現象を解明する(?)番組を見て、これか!と
恐怖の正体が説明付けられたりで安心したものだったが、
それでは片付けられない現象が起きた。

ある日、こそこそと私の横で蠢く音がしたのだ。
横を見ても壁があるばかり、何も見えないが、かさかさと動く音がする。
もしやゴキ?!とパニックになり、隣に眠る母に擦り寄った。
すると母は寝ぼけた声で
「知らんふりしない、すぐいなくなるから」と言った。
私は布団をすっぽり被り、朝になるのを待つつもりが何時の間にか眠ってしまった。

朝になって母にゆうべのことを聞いてみると、そんなこと言ったかしら?と
言われてしまった。覚えていないらしい。

私は成長し、姉が嫁いで子供部屋が空いたのでそこで寝ることになったのだが
それからは何も怖い思いをして・・・いや、しましたがあまり怖くないので略。

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