とても可愛がってくれた祖父ちゃん

630 :本当にあった怖い名無し:2008/12/30(火) 00:15:28 ID:n9n4utKY0
私の事をとても可愛がってくれた祖父ちゃんが他界した。
1年くらい寝付いていたらしいんだけど、「(私)は祖父ちゃんが弱っている姿を見たら
絶対に泣くから、祖父ちゃんがそれで哀しむから絶対に来るな」と
祖母ちゃんその他親戚にきつく言われていて、思えばとんでもなく恩知らずな話だが
見舞いには行っていなかった。

通夜の晩に「そう言えば」と夏頃見た祖父ちゃんの夢の話を祖母ちゃんにした。

夢に祖父ちゃんと知らないお爺さんが出てきた。
何でも乗る予定だったバスに乗り遅れてしまったそうで、
「バスに遅れちまったから××(聞き取れない)に行けねぇ。
早く行がねきゃいけねえから困った。どうすべ、行かれねぇ。」と
しきりに困った様子で私に訴える。
私は「祖父ちゃん、そんなに焦らなくっても大丈夫だって。」と
焦る祖父ちゃんを宥める所で目が覚めた。

話を聞いた祖母ちゃんはちょっと驚いた様子でポツポツ話してくれた。
夏頃、祖父ちゃんはとても体調が悪くなって夏を越せるかどうか分からなくなったらしい。
ところがある日を境にだんだん具合が良くなって持ち直したんだそうだ。

「(私)ちゃんが、祖父さんを引き止めてくれてたんだねぇ」と言われて
あぁ、そういう事かと妙に納得した。

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