その日から親父がおかしくなった

843 :本当にあった怖い名無し:2008/11/10(月) 22:38:02 ID:jkwiVykxO
去年の10月上旬、うちの両親が福岡、大分の県境にある英彦山に行ったんだけど、その日から親父がおかしくなった。

休日の朝、起きたら居間の方から声がする。
「すみませんでした!」
「申し訳ありませんでした!」
「許してください!」
「許してください!」
と延々繰り返す声。
TVかなと思って居間に行ったら、TVは点いてなかった。

縁側の障子を閉めた暗い居間で親父が何も無い空間に向かってひたすら土下座していた。
「すみませんでした!」
「すみませんでした!」
「申し訳ありませんでした!」
「申し訳ありませんでした!」

話しかけても、
「いいから!いいから!」
と言うばかり。

その日以降、親父はどんどんおかしくなっていった。

ある日仕事から帰ってくると居間が異臭に包まれていた。
家にいた妹の話によれば昼間、親父が居間~座敷のあちこちを移動しながらしゃがみ込んでは両手に唾を吐き見えない何かを触っていたようだ。

その後も、榊の枝を持ってきて居間~座敷中を枝を引き摺りながら
「くぅーいくぅーい」
と奇声を発しながらウロウロしたり、
「今、○○(太平洋戦争中亡くなった祖父の名前)が来ている」
からと家の中の電灯を点けず家族も家から締め出して夜中まで真っ暗な中、台所~廊下を水浸しにしたり、明かりも点けずに暗い風呂場で湯を垂れ流しながらそれを見続けたり、夕食時に日本酒を注いだ湯飲と蜜柑を並べて置き、
「山の神様が来ている」
と片付けさせなかったりした。

私が就職で両親のいる実家を出た今はだいぶ落ち着いてきているようだ。

詳しく書こうと思ったが、自分の親に関する実話だし、なんだか気分が悪くなってきたのでこれ以上は書かない。

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