凄い勢いで走ってた

11 :1/3:2008/08/16(土) 22:57:11 ID:MtEtWIyP0
高校時代のほんのり。

行ってた高校は大学の付属校で、研究用ということだったと思うけど、
海に面した宿泊施設を持っていた。

分かり辛いけど、施設は以下のような平屋でT字型になっていて、
教師部屋を挟んで男女4部屋ずつにわかれていた。

                    |玄関|
                    |   |
━━━━━━━━━━━━━━     ━━━━━━━━━━━━━━━
|WC|                廊下                   |WC|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|風 呂|男1|男2|男3|男4|教師|女1|女2|女3|女4|風 呂|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                        ↓
                        海

男部屋から女部屋に行くには教師部屋の前を通らなければならず、
それぞれに扉があったので、必ずバレる。
各部屋の海側は曇り硝子で、廊下側は何故か床から30センチくらいの
曇り硝子の窓があり、廊下を誰かが通ると分かる。

海は目の前なんだけど、複雑な海流のため遊泳禁止地域。
後年、後輩が行った時にはどざえもんが打ち上げられてたそうな。
周りに民家はなく人通りは皆無で、何か出るということで有名だった。

それで、毎年だったか1、2年の時だけだったか忘れたけど、海洋生物
の研究という名目で1クラス毎に1泊の合宿をしに行くのが恒例だった。
まぁ遊びがメインなんだけど、何かが起こるのではという期待でいっぱい。

昼間は磯で蟹や貝、磯巾着なんか捕まえたりして、一応お勉強。
夕食を食べてからは男女ペアで肝試し。
おいらは脅かす役だったけど、特に何も起こらず。

消灯時間前に女子と話をしていたら、「8時くらいに部屋の外を黒っぽい
服を着た人が凄い勢いで走ってたけど○○君(おいら)でしょ?」
と言われた。確かに黒いTシャツを着ていて、他に黒い服のやつはおらず、
そんな事をしかねないおいらではあったが、そんなことはしていない。
結局誰かわからず。

おいらは男1に5人で泊っていたが、隠れて飲みながらの怖い話でさんざん
盛り上がり、トイレに行くのも怖くなってきた頃、スリッパのペタペタ
という音と影で誰かがトイレに向かったのが廊下側の窓からわかった。
急ぎその窓を開けると、更にトイレに向かうやつがいたので、「誰か先に
入ってるよ」と言ってやった。
暫くしてそいつは戻ってきたのだが「誰もいなかったぞ!驚かすなよ!」
だって。確かに誰か歩いて行ったのに、何だったんだろう。

さらに夜も更け、まだまだ若いムラムラ高校男児「女の部屋行こうぜ!!」
という流れになり、先発隊2名が海側から特攻するも、万全の監視体制の
教師軍にあえなく見つかり、廊下に正座w
どうしようかと他の部屋のやつも交えて相談していると、押入れの天井
の板が外せて、何とか出られそうなことを発見。
天井の板は薄そうではあったが、梁に乗って行けば大丈夫だろうという
ことになったが、暗いし埃だらけだしで、おいらは辞退。
「俺が行ってやるぜー」という勇者AとBを静かに見送り数分後。
なんだかわからない破壊音と「おーーーーーーっ」という複数の悲鳴。
何が起こったんだ!!!

結局、かわいい子がいる女1を目指していた勇者達は天井の板を踏み外し、
埃まみれのまま、あろうことか教師部屋へ真っ逆さま。
「探検してたんです」の言い訳も通じず、埃まみれのまま廊下へ連行w

以上、ちょっと怖い部分もあった話でした。

書き忘れたけど、深夜に廊下の蛍光灯が点滅しだして、そろそろ切れるんだろうな
と思っていたら、復活して、その後は点滅しなかったってこともあった。

怖い話をするつもりが天井破壊がメインになってしまった。
全部本当の話だけど、ごめんなさい。

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