先祖を祀る儀式

13 :本当にあった怖い名無し:2008/07/19(土) 00:53:48 ID:Intts+eh0
なんか忘れていたと言うよりは封印されていた記憶
がふと蘇ったような感じの話。


今住んでいる場所は神奈川だが母親の実家が東北の超田舎で毎年盆時期になると
親族が一丸に集まって先祖を祀る儀式めいたことをするんだわ。
もの心ついた時から盆時期に田舎に帰ればやっていたはずなのに
すっかり忘れていて先日子供時代の夏休みの夢を見たら急に思い出した。

盆時期には必ず田舎に帰ってこの儀式?に参加しないと親族たちから
後ろ指さされかねなかったらしく、この時期両親はいつも少し
寂しそうな顔をよくしてた。

10歳くらいの時、俺が婆ちゃんに「これ、何してるの?」って聞いたら
「先祖様を迎えてるんだよ」って婆ちゃんが教えてくれたんだけどその後に
「ほかにも先祖様を迎える以外の意味もあるんだよ」って言ってたんだ。

俺が中学に上がる頃、婆ちゃんに「先祖を迎える以外の意味って何?」って
聞いたら「成人するまで聞いちゃいけねぇ、聞いてもしゃべっちゃいけねぇ」って
言われたんだ。

その後俺がどうしてもしつこく聞くから婆ちゃんが少しだけ教えてくれた。
「先祖と一緒に「神様」を呼んでいる」って。
それを教えてくれた年に、婆ちゃんは心不全で死んだ。

初めて婆ちゃんから儀式?の意味を聞いてから高校を卒業するまでに
3回ほど親に聞いたけど母親はこれほどにないくらい怒って
「そんなこと口にするんじゃない!」って言っていた。
父親は「父ちゃんは何も知らん」の一点張り(父は婿養子だった)。

口にすると祀っていた神様が怒ってなにか祟りをもたらすとでも言うのか?
自分はちょっと考えると怖いことを何でこんなにあっさりと忘れていたのか?
自分には2つ下の弟がいるが弟も参加していたはずなのに記憶がおぼろげ
なのにはなにか意味があるのだろうか?

この2年ほど自分は就職活動、弟はイギリスへ留学していたこともあって
盆時期に田舎に帰ってなかったんだが怖いもの見たさで今年は帰ってみて
真相を調べてみたくなったりもしている。
とっくに成人は迎えたけどいまだに儀式めいたことについて
詳しいことは何もわからない。

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