全身真っ黒

454 :本当にあった怖い名無し:2008/06/30(月) 01:58:42 ID:OYFwoMxe0
「だるまさんが転んだ思い出しちまったじゃないか馬鹿野郎」
とチアキが震えながら言ってるぞ

今日帰り道での話
夜でも大通りは明るいのだけど脇道なんかは暗かったりする、そんな町に住んでる
用事を済ませてさぁ帰って風呂入って寝るぞーと思って歩いていたら、進行方向50mあたりに人影が
なんか違和感を感じるなぁ?と思ったらその人全身真っ黒なんだ、まさに影、って感じで顔も見えない
大きめの通りすぐ裏なので道路の白いペンキも見えるくらいには明るいのに
ぎょっとして、迂回しようかどうしようか・・と思案するとともに、もうひとつおかしなことに気がついた
歩く動作はしている(足が交互に上下し、上体も揺れている)のに、横断歩道の真ん中からいっこうに進んでいない
は!?と思いつつ、もういいや、ちょっと遠いけど坂上って駅前通って帰ろう・・・と坂のほうへ向かう
坂は車も通れるけど、高さのある街路樹とビルに挟まれていて歩行者用の道は暗い
途中にまた人影が、でも今度は白のワイシャツ姿、会社員かな、と少し安心・・・するはずが、また違和感を感じる
彼は千と千尋にでてくる顔なしのように首を垂れて横を向いていた
やだなぁ、でも戻るのも嫌だし・・・と歩いていくとどうやら立ちションをしていたようだ
くだらねー、と思いつつも、一応注意しておくか・・・とさらに上っていき、声をかける
「あの、道端で用を足すのは・・・」
「ニタァ・・・」
「!?」
首をがくっと下ろし、顔は前(正しくは俺のほう)、目は上空を向いてニタニタしながら通り過ぎていった
なんか今日怖いなぁ、やだなぁ・・・擦れ違うときもこっちみてたよ・・・
まだ見てたりして、と振り返ると、誰も居ない、坂は脇道なんかないのに
急いで坂をあがって明るいところに出、そのままなるべく大通りを歩いて帰りました

あんま怖くねぇなこれ
の割りに長文ですまん
あの黒い影を追えばなんかあったかもしれないけどだって怖かったんだもん

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