徹夜作業

412 :本当にあった怖い名無し:2008/06/28(土) 21:27:16 ID:Bj7fidrw0
大学時代の話です。
私が通っていた大学には、大学公認の「学生会」組織がありました。
私は厚生委員会(仮)に所属していて、当時は学内で大規模なアンケートをしていました。

総合大学なので集まるアンケートも1000超え。その集計のためにアンケートチーム内で交代に徹夜作業をしつつ、毎晩のように学内で作業していました。

その日いたのは私と他2人の女子、と男子2人の計5人です。(私は♀)
深夜0時も回った頃でしょうか、急にトイレへ行きたくなりました。

大学での作業なので、当然行くのは学部の棟トイレ。
作業部屋からは目と鼻の先ですが、この時間になるとサークル活動をしている人もいないし、棟の中にいるのは我々5人とせいぜい守衛さん程度です。

個室で用を足していたら、壁伝いに誰かが入ってくる気配がしました。
深夜のことだし、ドア越しにも誰かがいるような気配は伝わってきます。
その気配は並んだ個室をうろうろしているようでしたが、手を洗うような「ジャー」という音がして出て行きました。

女子トイレなので個室はたくさんあります。
先客はもちろん私一人です。
最初は同じように作業をしていた女子2名のどちらかと思い、紙がなかったか私がいたから撤退したのかと思いました。

作業部屋に戻った私が
「さっき、AちゃんかBちゃんのどっちか(トイレに)来たようだったけど、紙でも切れてた~?私の使ってた場所は紙あったし、行っておいでよ」
と言うと、2人とも怪訝な顔でこっちを見返します。

なので、先ほどの現象を話したのですが……2人とも全く知らないどころか、作業部屋からも出ていないとのこと。
(男子2人も相槌を打っていた)

そんな時間に学内に残っている人なんて我々しかいないし、仮に守衛さんだとしても許可はとってあるのだからそんなに簡単にトイレに入ったりはしない。
(点検のために入ったとしても、ジョージョー言っていれば一声かけるだろう)

その後、ホラーな展開などは一切なかったのですが、それ以来深夜の作業になってもそのトイレだけは使わず(使えず)、結局は教員や院生がいる研究棟まで出張して用足しをしました。

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