ある場所に連れてってもらいたい

374 :マダムちゃん:2008/06/26(木) 21:55:01 ID:um/uor4n0
よく行く風俗店のヘルス嬢の話。
年明けにその店に行って、嬢を指名すると、
嬢は自分の顔を見るなり「良かった、今週でこの店辞めることになって」。
理由を尋ねると、去年から親戚、縁者に不幸が続き、
今年になって、嬢の父親が怪我をしてしまったそうだ。
実家は東北地方の農家で、こういうことが続くと、
神社に行って御祓いをして貰うが、
たいてい先祖の墓参りを進められるそうだ。
さいわい命に別状はないが、半年は仕事に戻れそうもなく、
母親から実家を手伝えと言われ、渋々帰ることになった。

嬢はゴムつけるとやらしてくれる、超お気に入りのコだったので、
「最後のお願いに、店以外の場所でやらせてくれ」と頼むと、
意外とあっさり「いいよ」と言われた。
ただし、ある場所に連れてってもらいたいという。
場所は〇〇霊園という、県下最大の墓地だった。
嬢の曾(ひい)爺さんはそもそもこっちの人で、嬢が田舎から出てくるとき、
母親から墓参りに行くよう頼まれていたが、都会の道はゴチャゴチャして解らず、
行かず仕舞いになってしまった。それのお供ということらしい。

翌週、嬢を連れて霊園に行ってみるとビックリするほど広い。
次から次へと新規分譲され、連なる丘はビッシリと墓石に覆い尽くされていた。
母親が渡した地図を頼りに、奥の奥のそのまた奥へと進み、
やっとの思いで曾爺さんの墓を見つけた。
墓は雑草だらけで、周辺には産業廃棄物が捨てられていた。

嬢に草むしりをさせて、自分は廃棄物を邪魔にならない所へ運んだ。
すると地面に突き刺さった鉄筋を見つけた。
なぜか直感が走った。
嬢に許可をとって墓を開けさせてもらった。
昔の墓なのでスライドさせるとすぐに開いた。
中は水が溜まり、持ってきたペットボトルですくい出した。
予想通り骨壷が見つからない。というより割れていた。
鉄筋の先端は地面の下で墓へと達し、大きな骨に突き刺さっていた。
頭蓋骨だった。

翌週、嬢は骨をもって田舎に帰って行った。
その後、父親は驚くべき速さで全快しそうな。
ご先祖様を大切にしましょう。

前の話へ

次の話へ