安隆寺の住職

722: デビル ◆hO/jJrDVl. 2006/02/11(土) 13:14:20 ID:usgxfiNK0
>>718
どういたしまして。お役に立てて良かったです☆
で、ちょっとまた本で見つけたんだけど、江戸時代のお話ね。
羽州最上川の下流辺りのある浜に、20メートル余りもある黒い鯨が打ち上げられたが、その背中に
『安隆寺』と言う大きな文字があった。
また、その腹の中に、草鞋を履いた人の両足と、僧侶の持ち物がいろいろ有った。
付近の人々は「安隆寺とは、何処の寺の事だろう」と言い合っていたが、坂田(現在の酒田)に同名の
一向宗の寺があることが分かった。
この寺の住職はとても強欲で、大変な破戒僧であった。
住職は3年ばかり前に「越前の敦賀へ行く」と言い、坂田から船に乗ったのだが、その船が破船し
多くの人々と共に行方が分からなくなっていた。
この鯨の背中に銘がある以上、その遺骸は紛れもなく安隆寺の住職のものに間違いない。
誰もがそう思ったので、これを食おうとする者も、油を採ろうとする者もなく、その鯨はそのまま
浜に捨て置かれた。

…疑問:鯨って人食べるの?

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