七つ桶の岩

580: 本当にあった怖い名無し 04/10/23 21:04:44 ID:3sFR5Ide
とりあえず津波の心配は無さそうなので不謹慎ながら
カキコ。
白戸三平の劇画から無断引用の「七つ桶の岩」。
ある日若い漁師が磯に出ると見たことも無い大きなタコが岩場に張り付いていた。
恐る恐る近寄ってみると逃げもせずに大人しくしているので思い切って脚の一本を
手斧で叩き切ってみた。
脚一本だけで手桶は一杯になり、漁師は市場にその脚を出して大いに潤った。
次の日もタコはそこにいたのでもう一本脚を切って手桶に詰めた。
次の日も、その次の日もタコはそこにいて、とうとう最後の一本になったときに、
突然タコは油断し切っていた漁師に襲い掛かりそのまま海の底に引きずり込んでしまった。
それ以来その土地ではタコの張り付いていた岩を「七つ桶の岩」と呼んで
恐れているとか。
脚七本と引き換えに人一人仕留めたタコ…

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