README

305 :本当にあった怖い名無し:2008/03/22(土) 23:56:16 ID:oHYX9D6m0

知ってる人もいると思うけど、プレイステーションとかのゲーム用のディスクをPCに突っ込ませると
「README」とかのファイル名で開発者からのメッセージがたまに入ってることがある。

で、一時期俺はゲーム中の画像を吸い出すことにハマってた。
もちろん、違法なことに使おうだなんてまったく思ってなくて、単純に趣味と暇潰しとして。

片っ端からディスクを読み込ませてはデータを解析する日々が続いたある日。
俺はあるゲームを読み込ませることにした。
そのゲームの評判は決して高くなく、世間では「クソゲー」と呼ばれる類のものだったが、吸い出せそうな画像は多かった。
ところが、「これは期待できるかな」と思いながらディスクを解析させてみたものの、まったく画像は吸い出せず。

「やられた」…と思ったときだった。
俺はフォルダの片隅に「README」ってタイトルのword文書があることに気づいた。
「どうせ『ご購入ありがとうございます~』的な文章なんだろうな…」そう思いつつ、俺はそのファイルを開くことにした。

ところが、だ。
このファイルに書かれていたのは「ご購入ありがとうございます~」なんてユーザーに向けた文章じゃなかった。

「俺には関係ない、俺は悪くない… 全て無かった事に… Written Joker.」
何かから逃れようとするような文章。書いた人物は開発スタッフなのだろうか?
そしてこのファイルの最後は、こんな文章で締めくくられていた。
「許してくれるなら、話しは別だ」

この文章はいったい何なのだろうか?
「許す」とはいったい何を?

この文章を読んだ俺は不気味に思い、このゲームのディスクをこれ以上解析することはやめることにした。

このファイルがなぜディスクに入れられたのか、そして「Joker」なる人物はいったい何から逃れようとし、
いったい誰に許しを求めていたのか…。

これらは未だ謎のままだ。

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