隣のベッド

561 :隣のベッド1:2008/02/17(日) 14:22:32 ID:5KIjIIpNO

流れ豚切りスマソ
今入院中なんですが、ほんのりこわい体験をしたので投下させて下さい。

今の病室は四人部屋で、窓際にばあちゃん二人、通路側に私一人で一つは空きベッド。
ばあちゃんAが私の隣に寝ていてばあちゃんBはばあちゃんAの向かい側です。

私が入院した日にばあちゃんAからは、
自分は寝言が多いから気にしないでくれと言われてましたが、
私はそういうの気にしない質なんで、笑って大丈夫って返事してました。

で、ゆうべのこと。
昨日はばあちゃんBが新たに入院してきた日でした。
見るからに具合の悪そうな人で、
怪我以外は基本元気なばあちゃんAと私とは違うほんとの病人です。

その夜、私は夜中にぽかんと目が覚めた。
なんか悪夢になりそうな雰囲気の夢を見ており、そのせいかもしれません。
その半眠りのところへ、
「お姉さん」
とやにわに声がしたんです。
驚いて急速に目覚めが進みます。
ああ、これがもしかしてばあちゃんAの寝言かと思ったら、
「お姉さん」
今度はどう聞いてもはっきり私を呼んでるんです。
私達はカーテンで仕切られていて姿は見えません。
私はカーテンごしに、
「私ですか?」
って聞きました。寝言にしては凄くはっきりした発音で、
これは彼女は起きてるなと思いました。

そしたら、
「隣の人がベッドから落っこちてるから助けてあげて」
って言うんです。
隣って、ねえ、私の隣はばあちゃんAだけじゃないですか。
でも、言葉の使い方を間違えてるだけでばあちゃんBのことかも知れない。
ばあちゃんBは大分具合が悪そうでしたし。
だから一応言ったんです。
「隣ってどこですか?」
するとばあちゃんAは、
「お姉さんの隣の人」
つまりばあちゃんBではなく、
私のベッドの隣に誰かが落ちている、と。

でもそんなんいるわけありません。
だって私の隣のベッドにいるのはばあちゃんA本人だからです。
その時の私の頭には、ばあちゃんAと私のベッドの間に誰かが落ちている、
そんな風に聞こえてものすごく怖くなっちゃって。
「私の隣には誰もいません。怖いこと言わないで下さいよ」
お年寄りに言うにしては少しキツい物言いになっちゃましたが、
真夜中の病院で味わう恐怖のせいだとお許し下さい。
するとばあちゃんAは、
「そう」
とだけ言って黙ってしまいました。
そしてそれからすぐ、
ぶつくさ呟きながらばあちゃんAがベッドを出る気配がしたので、
耳をすましていると、杖をついて歩き出しました。
私は一瞬、本当にばあちゃんBが落ちていて、

呆れて自分でばあちゃんBを助けに行ったのかと思いましたよ。
しかし、ばあちゃんAは部屋の外へ。
どうやらトイレだったようです。
そうこうしていたら、ばあちゃんBも起き出してトイレへ。
当たり前ですが無事だったようです。
午前2時の珍事でした。

翌朝、ばあちゃんAに昨夜のできごとをたずねましたが、
トイレに行ったことさえ覚えていないとのことでした。


話は以上です。
結論は寝言なんですが、やっぱり真夜中の病院では聞きたくないものですね。
スレ汚しスマソ。

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