家族で住んでいたアパート

729 : ◆xO5H6C8Z4M :2008/01/25(金) 18:16:33 ID:nBTJIcc9O
では、投下します。
文才は無いので見苦しいかもしれませんが、勘弁してください。


今考えるとおかしいと思う、昔家族で住んでいたアパートの話し。

物心ついたときから居て、俺が21歳までそこに両親と弟と妹2人で住んでいた。

おかしな事が始まったのは俺が4歳になった頃。
昼間トイレに1人でいって、ふと顔を上げて窓を見ると角が生えた鬼に似た人影を見かけて、あわてて母親に泣きながら言いに行ったことを覚えている。

たまたま誰かが通りかかったのではないのかと思われがちだが、そのトイレの窓の向こうはちょっとした物置になっており、物理的に誰かか通り過ぎる事は無い。

仮に人が居たとしても、それも怖い。

当然父親は仕事に行ってるし、母親は洗濯をしている最中。弟や妹はまだ小さい。
家族以外の知らない人が居たとしても、どんな理由で物置に居るのか考えただけでも怖い。

母親を呼んでトイレに戻るまで10秒もかからず、物音もしないにも関わらず、
その影は消えていた。

見間違えだったのかも知れない。今だに判らない。

それから月日が経ち、俺が7歳位になった頃またおかしな事が起きた。

夜になって、寝ようとした時に何故かは判らないが、脳裏に20代の女性のイメージと共に深い悲しみが伝わり、涙が止まらなくなってしまった。

不思議なのは、その感情が沸き上がるのが特定の場所に居るとき(いつも寝ていた場所)だけで、別の所に移動すると途端に元通りに戻る事だ。

これには俺自身も参った。
全く自分の感情をコントロール出来なくて、兄弟の前で泣くのは格好悪いと認識しているのにも関わらず、
泣き止む事が出来なかったからだ。

結局、部屋を移動する事で解決した。

またそれから数年間は平穏だったが、高校生になった頃におかしな事が起こった。

前置きが長くなったが、ここからが本題である。

高校生になってから金縛りに合う回数が比較的多くなった。
大半は体が動かないだけなのでそれなりに怖かったが、あまり気にはしてなかった。

隣には弟が寝ていたし、横の部屋には妹2人が寝ていて、前の部屋では両親がリビング兼寝室として寝ているので

安心感も有ったのだろう。
(余談ですが、当時2LDKの四畳半部屋で俺と弟、六畳部屋で妹2人、リビングで両親が住む狭いアパートでした。)

何十回と金縛りを体験したが、一度も目を開ける事は無かった。
例え脳が作り出した幻覚だったとしても、万が一目の前に変なのがいたらものすごく怖いから。

しかし、一年も同じ経験をすれば人間っていうのは余裕が生まれてくるわけで、
次、金縛りに会ったら目を開けてみようと気持ちが変化していった。

そして高校2年生の冬に『あれ』を見ることになってしまった。

何時も通り夜になって何時も通り布団の中で横になり、隣で寝ている弟の鼾に悩まされながらウトウトしていた時だった。

(…また金縛りにかよ、明日早いのに勘弁してくれよ。…そういや前に今度金縛りに会ったら目を開けるって
考えていたっけ、どうしようかな。変なの見えても嫌だし…)

と思っていたとき、急に目の前に何かが居る気配を感じてしまい、一気に心臓がバクバクいいだした!

(…マジか!なんだこの感じは?めっちゃ怖いけど、勇気を振り絞って見ちゃる!)

ガッと!目を見開き、目の前に居たのはオレンジ色の生首だった。
(…なんじゃー!こいつは!何の恨みが有って俺の前に現われやがったんだ!
頼むから消えてくれ…俺は霊能者じゃないから何も出来ないよ…)
と、俺が思ったら空気を読んだのか知らないが、
生首はフワッと音もなく俺の足下へ移動し、天井付近まで上昇した後に窓の方へ移動して行き消えていった。
ここまでなら俺の脳が作り出した幻覚だと言えるのだが、生首が天井に移動した際に金縛りが解けて
襖の向こうに居る両親に助けを呼ぼうと襖を開けようと
俺が襖を開けようとしているときに、
ふと
生首が居た所に目を向けたら
…いやがった_| ̄|〇 そしてスッと消えていった。
これだけでも当時はガクブルもんだが、数日後にまた金縛りに逢い、
この前にあんな事が起こったのにも関わらず、また目を開けてみたら
首の無い武者みたいのが足元に居やがった。
まるでご自分の首を探しているかのような動きが見えたので、窓の方をチラ見して目をつぶって
またみたらもう居なくなっていた。
これが18歳までに起こった出来事です。マジ実話です。
まだ有りますけどまた今度で。

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