真夜中のチャイム

918 :本当にあった怖い名無し:2012/07/18(水) 07:52:47.26 ID:5c0XljCd0
祖母は97歳で亡くなったが、生前、町から遠く離れた山の中に、親類のお婆さんと2人で住んでいた。
ある日の深夜2時頃、玄関のチャイムが鳴るので出てみると、誰もいない。
変だなと思って寝ると、またチャイムが鳴り、玄関を開けるまで鳴りやまない。
チャイムは、明け方4時近くになってやっとおさまる。
これが何日も連続して続き、信心深い2人は、
「知り合いの誰かが訪ねて来たのに、家にあげないからチャイムを鳴らされるのだ」と考え、手料理や茶菓子を用意した。
そして、その晩チャイムが鳴ると、「どうぞおあがりください」とスリッパを出し、茶の間で目に見えない客を歓待したという。
それを境に夜中のチャイムはなくなり、家の中でもとくに変わったことは起きなかったそうだ。

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