来ちゃあいけん!

741 :本当にあった怖い名無し:2012/10/07(日) 19:35:57.05 ID:C+2Hb+Z60
流れ読まずに悪いが食べ物ネタで思い出した。
今から約12年前、20歳になったばかりで堂々と酒が飲めるのが
なんか嬉しくてよく買ってました。
と言っても下戸でしたが。
それで、その日は仕事帰りにワインを買ってみたんです。
即アパートに帰ってラッパ飲み、そういった妙な豪快さ?にかぶれていた頃でした。
案の定元々弱い私はそのまま気を失うが如く寝てしまいました。

そして夢の中、私は漁港のような場所で、コンクリの岸壁の上に
しゃがみこんでました。空はいい天気で心地よい潮風、実に気持ちのよい場所だったのを
よく覚えています。
そうしてしばらくぼんやりしていると、急に消えたんです。
漁港や岸壁の一切合切が。目に映るのは青い海と空だけ。
そのまま海にまっさかさまに落ちました。
748 :本当にあった怖い名無し:2012/10/07(日) 19:49:34.50 ID:C+2Hb+Z60
しかし海面に叩きつけられた衝撃とかはまったく感じませんでした。
「ちゃぷん」という感じで実に穏やかな着水。
おもしろい事にしゃがんだ姿勢のままでした。それで海にぷかぷか浮いてる訳です。
左半身は海面下、右半身は海面上でした。
このときも私から右側に見える青い空がすごく綺麗で印象に残っています
そして段々視界も暗くなってきました。私といえば
「空が段々見えなくなっていくなあ…」と、どこかズレた事を思ってました。
そうして視界が完全に闇に覆われ何も見えなくなった時でした。
何と申しますか内臓がひきつったとでも言いましょうか、直接胃腸を
鷲掴みにされたような、実に不快な感覚に襲われたんです。

そして真っ暗な周囲から何やら聞こえてきました。最初はボソボソとよく
聞き取れませんでした。もっとも気持ち悪いやら苦しいやらで
それどころではなかったのですが、しばらくするとはっきり聞こえました。
「来んさい、来んさい」
声が大きくなるにつれて、逆に気が遠くなっていきました。

夢のなかで意識を失うというのも何だかおかしな話ですが、この時は特に何とも
思いませんでした。気持ち悪いし苦しいし、どうでもいいやという感じでしょうか。
ところがそんな私を張り飛ばさん勢いで
「来ちゃあいけん!来ちゃあいけん!」
という声が。そして目の前?に亡くなった祖父が現れたんです。

何故かスーツ着用で。そして繰り返し
「来ちゃあいけん!来ちゃあいけん!」
と私に向かって言うのでした。
当の私は「おじいさんこんな声だったんだ」とやっぱりズレたこと考えてました。
※祖父は私が小さい頃に亡くなり、私は祖父と会話した記憶がありません。

次の瞬間目が覚めました。そしてすぐ思った事は
(息が出来ない!)
苦しくて訳が分からず錯乱して体を起こしたのその時でした。起こった事に効果音を付けるならば
うゲるぐぇグボあァあ
私の鼻の穴と口からゲロが吹き出ました。冒頭に書いたようにワインをラッパ飲みした際に

一緒につまみでアーモンドを食べていたんですが、そのアーモンドの皮?を半分消化したような
赤茶色の粘液を鼻と口から床にゲロゲロ吐きました。
吐き出すのがようやく収まって呼吸も出来るようになったのですが、何だか涙が出てくるし
鼻の奥と食道が痛いし、私の人生で最悪の時間だったと思います。

しかし今になって思うと、あのままゲロで気道が塞がれていたら死んでいたかもしれないと思うと
目が覚めて良かったなぁと思います。
皆さんも飲みすぎにはくれぐれもご注意を。
スレ汚し申し訳ありませんでした。当面書き込み自粛致しますので今回は平にご容赦を。
お目通し頂いた方、ありがとうございました。

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