減る魚

191 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[] 投稿日:03/03/02(日) 06:44
母の田舎の実家で起きた話

昭和初期の話らしい。
母がまだ小さい時、女の人がその村のトンネルの中で変質者に殺されたそうだ。
その女の人は魚が好物だったらしく、
それ以来、そのトンネルを魚を持って通ると、昼夜問わず必ず魚が消えていたらしい。
ある時、村で結婚式が行われるので、母の親戚のおじさんが隣り村の漁場まで魚を
買いに行く事になった。
それには例のトンネルを通らなければならないらしく、皆はやめた方がいいかもと言っていたが、
「なんのそんな事んあろかよ」(なーに、そんな事あるわけない)
と、そのおじさんは隣り村に魚を自転車に乗って買いに行った。
そこで隣り村でタイを4匹買い、発泡スチロールの中に入れて自転車の後ろに乗せて
帰る事になった。

太陽も傾いてうす薄暗くなった時、ちょうどそのトンネルに差し掛かったらしい。
おじさんは例の話は頭にあったけど、気にもとめずそのままトンネルに入って行った。
そしてトンネルの中間まで差し掛かったとき、急にペダルが重くなったらしい。
ガタガタガタガタと、力一杯こいでも、その場で凄い力で自転車の後ろにある荷物を置く所を
見えない誰かが掴んでいる感じだったそうだ。
5分ぐらいそれが続くと、また急にペダルが軽くなったそうだ。
そしておじさんはそのままトンネルを通過し、家にたどり着いて
早速発泡スチロールの中を確認した。
すると、4匹あったはずのタイが3匹しか入ってなかったらしい。
確かに4匹あったはずと、何度も数えたけど、結局3匹しかなかったそうだ。

193 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/03/02(日) 08:49
なんか、そうゆう妖怪いなかった?

194 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/03/02(日) 08:56
ふむ、小さな村の出来事ならば変質者も村人だから
犯人が誰かってことは実は当時子供だったお母さん以外全員知ってたんだろうね
でも犯人はきっと村の実力者の家の人間だったから通報も密告もできずに
被害者の女の人を弔う目的でみんな自主的に魚を置いて来たんじゃないかな

00 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/03/02(日) 17:05
>>191
普通の怪談だと、トンネルを通った人を捕まえて「お前じゃない…」とか言ってきて、
後日談で>191の最初に書いたことがわかるっていう展開だろうけど、魚を盗るのかよ。

殺された恨みより、よっぽど魚が好きだったんだね。
しかも魚を一匹だけってのは、なんかその幽霊の幽霊業に美学を感じる。w

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