ここにいるよ

440 :本当にあった怖い名無し:2007/08/24(金) 16:39:09 ID:8JLd6dEp0
高2のときお盆で田舎のじいちゃんちに帰ったときの話。(ちょっと長いかも)
昔、姉と祖父と祖母と私でその田舎に住んでいたこともあって、
久々に帰った懐かしさからがさごそ部屋をあさってた。
両親が別の町に住んでいて姉はよく来るまで両親のところまで車に乗せてもらって行ってたけど
私は乗り物酔いがひどくて町まで耐えられなかったし、
山奥で友達の家も遠かったからいっつも一人で遊んでた。
そのころの記憶は全くといっていいほど残ってないけど、
青い子供専用のシャベルとおじいちゃんのハンマーで石を砕いて
作った穴まで運んで『工事』だと言いながら遊んでたのはよく覚えてる。
で、家をあさってる最中にそのシャベルが小さい部屋の押入れから出てきて喜んでたわけよ。

もっとあさってるうちに画用紙に描いた絵がたんまりとでてきて、すげー、と思って見てた。
遊園地や動物園の絵、畑で収穫してる絵、川の字になって寝てる絵とかが20枚くらいあったけど、
よくみたら全部両親と姉しか描いてなくて、私がどこにもいなかった。
我ながらに、痛い子ー(笑)、と思って絵の裏側を見たら、全部白いクレヨンで字が書いてあった。
見えづらいから光に当てて見てみたら、全部『ここにいるよ』って書いてあった。
これにはげっ、となっておじいちゃんに「こんなこと書いてたの?」って聞いてみたら、
おじいちゃんが、「いまでもお前はここにいるよ。」ってすんなり言うもんだから、
「なわけないじゃん。」って言ったら。おじいちゃん、
「今でもシャベルを引きずってる音がたまに庭から聞こえるんだよ。」って言ってた。
それでもおじいちゃんボケたかなー、と疑ってたけど、裏のおばあちゃんちに久々に会いに行ったら、
「○○ちゃん、おととい回覧板を届けに来たときはこんなに小さかったじゃない!」
って言われて、自分のことなのに恐ろしくなった。
ドッペルゲンガー…とは違うんですよね…。

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