鈴の音

320 :本当にあった怖い名無し:2007/08/20(月) 21:10:09 ID:zYYxRdmp0
>> 244 246 248 250
子供の頃、通学路の脇で猫が死んでいました。
「かわいそう」と何人かでお花を供え、手を合わせました。

その夜、寝ようとベットに入り、暫くして寝返りを打つと、
ちりん、と鈴の音。
はて?・・・・・・気のせい?と、改めて眠りに入ろうと頭の向きを変えると、
ちりん。
何かおもちゃか小物でも枕元にあったかな?髪に付いてたかな?
と暗闇の中、ごそごそと手探りするも、何も無く。
それでも、右を向けばちりん。左を向けばちりん。
その内、恐怖に身動き出来なくなった私の頭の上で、
ちりちりちりちりちりちり、とずっと鈴の音がー!

夜中に泣き出した私に、母が(別部屋で寝てました)起きて来てくれ、
事情を話すと、何か心当たりは無いかと。
通学路の猫しか思い当たらず、それを言うと、こっぴどく叱られました。

曰く、どんなに可愛がっていても、猫に人間と同じ食事を与える事が、
猫の体に悪いように、畜生と人間を同じ扱いにしてはいけない。
そういう動物の死体は放っておくのが一番だ。
現にその猫はお前についてきてしまって、迷ってしまったではないか。
何にもしてやれないよ、自分の行くべき所へ行け、と放っておいてやれば、
行くべき(逝くべき?)ところへ自分でいけるんだから、と。

で、ごめんなさい。行くべき所へ行って下さいと、謝って収まった。

大人になってから、夜中の道路で車に撥ねられた猫の死骸に行き会った。
250さんとほぼ同じ状況かと。
上記の事が思い出されたが、放っておくとどうにもグロい事になるなぁーと。
で、直接触れないからタオルで挟んで持ち上げて、
邪魔だからどかすだけだ、同情も哀れみもしない、
とっとと自分の行く所へ逝きな!と思考しながら道脇へ避けた。
背を向けて歩き出した途端、すぐ脇を獣臭い風が吹き過ぎて行った。
あぁ、あの猫ちゃんといったんだなぁと、安心したのを思い出した。

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