猫が大嫌い

83 :本当にあった怖い名無し:2007/08/11(土) 00:29:14 ID:RH9Qx7ah0

じゃあここでちょっとした実体験をば……

学生時代にオカルトにちょっとハマっていたある日
そう、今みたいに蒸し暑い7,8月だったか……

自分の家は田んぼに囲まれていて、その田んぼを囲むように用水路があるんだわ。
そこで昔、俺の叔母にあたる人が小さい頃に溺れて亡くなったらしい。
詳しい話を母から聞くと、ウチの祖母は猫が大嫌いでその叔母が亡くなる前日に猫を叩き殺したらしいんだ
今なら「えっ?」って話だけど、50年近く昔の話だから。
そうして叔母がその用水路で亡くなったわけ。

で、ある日夜中の2~3時に自分の部屋でネットやってると「り~ん り~ん」っていう鈴というか鐘というか
か細いけどやたらと耳に来る音が定期的に流れたんだ
最初はパソコンからだとおもったけど、違う。外だ。
エアコンガンガンにかけてたけどその音が気になって窓をあけたんだ。
そう、あの用水路の方が見える窓を。
目視しても何も見えない。でもまだ音は聞こえる。
こんな時間に消防団が回ってるとかありえない……
この音は一体何なんだろう? そう思ってる間にいつの間にか鐘の音は消え、俺はベッドの上で寝息を立てた。

次の日、というか起きる前、とんでもなく恐ろしい夢を見る
俺が俺じゃない、別の人間になっている夢。
その人物は2人の子供(男女)に笑いながら車のトランクに閉じ込められるという夢。トランクの天井には血文字で「何か恐ろしい事」が書かれていたんだ(思い出せん)

で、あまりの恐怖に目を覚ますと体がガッチガチに固まってるんだ
恐怖と混乱でパニック。
瞼もガッチリ閉じたまま、緩めることも恐怖によってままならない。
しばらくすると落ち着きを取り戻して体の力を抜いて少しづつ体が動くようになった。
勇気をだして目をあけると、そこにもいつもの見慣れた部屋。
オチの無いくだらない話。

で、カナダに留学してた俺の1つ上の兄がこの前帰ってきたんで何気なく聞いてみたんだ。
「あの部屋、何か変なことなかった?」って。
実はその部屋、その兄の部屋で兄弟の部屋の仲で唯一エアコンがついてたんで、俺が代わりにつかってたわけ。
で、兄は少し笑みを浮かべてこう言ったんだ。
「ああ、あの堀の方からだろ、鈴の音」
驚いた。これは偶然か? 違う。
俺は「変なこと」としか言ってないのに的確に指摘する兄。
これは間違いないって思った。

コレをきっかけに俺は霊って存在を信じるようになった。
でも、そんな体験はそれっきり。

でもさ……
夢の中の主人公ってのが幼なじみのIってやつだった気がするんだ
そのIはその夢を見た1年後くらいに車の事故が原因で死んだんだ。
核心はもてないんだけど、「昔、仲が良かったけど今は疎遠な奴」ってのがトランクに押し込められていたってのだけ覚えてて、的確に誰かってのは覚えてないんだ。
でも時々思うんだ。もしかしたら俺はIを救えたのかもしれないって。

死んだ叔母と友人の事を書いてるんで、俺って薄情だなーって思う……

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