障害のあるお婆さん

20 :本当にあった怖い名無し:2007/08/09(木) 18:39:40 ID:gsnyo5H1O
ほんのりと怖いというか、思い出すと可哀想だけどほんのり怖かったお婆さんの話。
俺が子供の頃、母親の実家の近くに、ちょっと障害のあるお婆さんが住んでいた。
そのお婆さんが怖かった理由は、お婆さん、真夏の暑い日も冬の寒い日も、ほぼ毎日、道端に立って、ひたすらその道を通る車を眺めてるんだよ。
初めてそのお婆さんを見たのは、たまたまその道を家族で車で通りかかった時なんだけど、一緒に乗ってた母親と祖母が言うには、
「あのお婆さんは、もともと普通の人だったけど、車にはねられて、その時に頭を…」
「それ以来、毎日ああやって自分がはねられた場所に立って車を眺めてるんや」
との事だった。でも、俺はその婆さんを最初、男かと思ってたんだ。なぜなら婆さんは、頭を丸坊主にしてたから。
なんで女の人なのに坊主なん?って母親に聞くと、
「髪を洗ったりするのは手間がかかるから、家族に丸坊主にされたんじゃないかな」と言ってた。
なんか子供心に、そのお婆さんがちょっと不気味だったけど凄い可哀想だなーと思った。
女性なのに丸坊主にされて、毎日毎日、道端でひたすら車を眺めててさ…
お婆さん、今はもう亡くなったらしい。

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