ジェニーちゃん人形

854 :1/2:2007/08/04(土) 11:19:13 ID:Gdgw2q3M0
自分が小学生のころ体験した怖い話を書きます。

その日私は親に些細なことで怒られてものすごくむしゃくしゃしていた。
そこで私は八つ当たりに、ジェニーちゃん人形という、リカちゃん人形タイプの着せ替え人形に
ボールペンでキバを描いてしまった。
描いているうちに冷静になり、罪悪感でいっぱいになった。
人形に向かって「ごめんなさい」といったのを覚えている。
キバを描いたことが親にばれたら怒られるとおもい、
人形はおもちゃ入れの一番下に隠してしまった。

自分にしっぺ返しがくるんじゃないかという恐怖で夜になっても寝れなかった。
あと、部屋全体から視線を感じて、それも寝れない原因になっていた。
布団にくるまって震えていると、
いつの間にか、自分の部屋の、ど真ん中に立っていた。
オレンジ色の蛍光灯がついていて薄暗く
どうやら自分は夢の中にいるようだと、なんでかそこまで認識できた。
自分の足元には、リカちゃん人形がいて、首を上げてじっとこっちを見ている。
リカちゃんは近づいてきて、私の右足の親指を両手でギュッと握った。
人形の力とは思えないほど痛くて
バーベルみたいな鉄の塊で指を挟まれたような痛さだったとおもう。
リカちゃんを無我夢中で振りほどこうとするけど、まったくとれないどころか
私の指を握るのをやめて足を這い上がってきた。
もう、そのころには怖くて泣き叫んでいたけど
なぜか自分の体の腰より上が重くて動かなかった。
体の自由がきかず、首も動かないのに
ジェニーちゃんが、後ろから私をじっとみてるのがわかった。
もう駄目だとおもった。

そしたら急に、同居しているおばあちゃんの声が聞こえてきた。
声の聞こえるほうが明るくなっているのがわかった。
無我夢中でおばあちゃんに助けを求めたら
「リカちゃんに遊んでもらってるんでしょ?」って声が返ってきた。
私はパニック状態の中
「違うよ、痛いよ、ごめんなさい、ごめんなさい」
と何度もいっていた。
おばあちゃんが「ご飯ができたからおいで」と、意味のわからないことを言ってきた。
突然、体が自由に動くようになり、私は明かりのほうへ走り出した。

そこで夢は終わり。
おきたときは汗びっしょりで、泣きながら親の寝室にいったなあ。

ジェニーちゃんへの懺悔のつもりで書きました。
あと、不思議なんだけど、昔からお化けの夢をみると
必ずおばあちゃんが夢の中で助けてくれるんだよなあ。

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