ばーばーさん

96 :本当にあった怖い名無し:2007/07/10(火) 07:23:08 ID:C3F+mepF0
従姉妹の四歳の子の話。
お盆に親戚で集まったとき、母や叔母がみんな買い物に行くことになった。
家には私とその子だけが残された。
叔母から「面倒見てあげて」と言われたものの、私は面倒臭くて従姉妹を居間に一人にし、自分は台所のテーブルで本を読んでた。
従姉妹はおもちゃで遊んでたようだったが、しばらくして急に楽しそうに笑い出した。
何だ? と思いながらもほっといてたら、更に従姉妹は歌い出した。
それが「あーるーぷーすいちまんじゃーくー」とかいう、二人で手遊びする時の歌。
で、ぱちんぱちんと誰かと手を合わせている音も聞こえる。
流石に奇妙に思って居間へ行ってみたら、従姉妹は誰もいない空間に向かって手遊びのしぐさをしていた。
「何してんの?」と話しかけると、従姉妹は
「ばーばーさん(?)と遊んでたの」
と言う。
「ばーばーさんて何?」と聞いたら、従姉妹がヒマな時とかに出てきて遊んでくれるものらしい。
で、誰か他の人が来たら消えてしまうらしい。
その時も私が行ったら消えてしまったようで、「あーあ、お姉ちゃん来たからばーばーさん帰っちゃった」とふくれていた。
帰ってきた叔母にこの事を話すと、従姉妹は二歳か三歳の頃から「ばーばーさん」の存在を口にしていたらしい。
何なんだ、ばーばーさん。

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