祠に夢中
小学三年の頃体験した話。 俺が通っていた小学校には裏山というものがあるんだが 人が入れないようにフェンスが張ってあった。 ある時俺の友達のAが探検ごっこかなんかの遊びで フェンスに家から持ってきたペンチで穴をあけて山の中に入った。 俺も面白半分で中に入った。 入ってみると中は竹が凄く生えていて昼間なのに凄く薄暗かった。 奥に行って見ると広い場所に出た。 その真ん中に小さな祠(この辺りはあまりおぼえていない)みたいな物があった。 Aは『なんだろう?』とかいいながらそばにあった木の棒で祠をつつき始めた。 俺はなんだがすごく気持ち悪くなってAの服をひっぱりながら帰ろうよと言った。 だがそんなことで帰るようなAでもなく俺も一人で帰るような勇気はなく 結局薄暗くなるまでその場所に居た。 Aはその間ずっと祠を触っていた。 俺的には怖いのは祠じゃなくてAだった。 普通なら飽きて別の場所に行くか別の遊びをするのに Aはなにかに取り憑かれているかのように祠を触っていた。 文章だけじゃ分からないかもしれないがあのときのAはすごくこわかった。