あぜ道

420 コロン ◆rptiDhSObY sage New! 04/08/14 18:48 ID:liDkq94j
これは私の友人Kが5年前にそこに引っ越したばかりのころ
【かくかく】(友人が勝手そう呼んでる)に遭遇した話だそうです。

ある日私の友人Kは、コンビニに夜食を買いに、徒歩で向かっていました。
Kの家と、コンビニまでは約5百メートル、しかし5百メートルというのは、田んぼの周りを大回りに道ができているためで
田んぼを通って行くと、結構近道になるらしく、Kはいつも田んぼ道を歩いていました。
田んぼ道には、約30メートルおきに街頭があり、電灯と電灯の間は結構暗いらしいです。

そこをKが通っていると、先の電灯の下に白のワンピースをきた髪の長い女性が前を向いて立っていました。
不思議に思ったKは彼女に話かけようと、そこまで近づこうとした瞬間、すべての電灯が消えました、
一瞬真っ暗になり、どうしたんだと思ったものの、すぐに電灯はつき、そこには彼女がいなくっていました。

少し変だと思ったKでしたが、きっと見間違いだろうと、また歩き出しましたが、そのとき後ろからすごい視線を感じ、
振り返ると、なんと彼女が自分の後ろの電灯の下に笑いながら立っていました、それを見たKは

「なんだ、どうして彼女がおれの後ろに?おかしい、あの一瞬の間に俺の後ろの電灯まで移動した?
ありえない、それにここは砂利道、なんの音も立てないでどうやって…?」

などと、いろいろと考えているといきなり彼女が、こちらを指差しながら首をかく、かくと横にふりだしました。
これはマジでヤバイと思ったKは、コンビニに向かって走り出しました、
帰路には彼女がいたため通れなかったのです。

Kはこう考えました、「そうだ、とりあえずコンビニに行ってしばらくしたら普通の道から帰ろう…」
そう思いながら走っていると、またすべての電灯が消えました。

「なんだ、どうなってるんだ、今度はすぐにつかないじゃないか!」

あせったKは暗くなった砂利道を走りました、ほとんど何も見えない。
そのとき、Kは誤って足を踏み外し、田んぼに落ちてしまいました。
焦るK。しかし、なかなか足が抜けない、なんとか足が抜けたもののなぜか足が重い…

なんとそこには青白い手が足をつかんでいました。
狂いそうになるK、そんなのおかまいなしに田んぼに引きずりこもうとする手、
それでもなんとか手を振り払って走ったKは、コンビニになんとかつきました。

コンビニに着いたKはしばらくしてさっきの出来事を思い出しました、そうだ、きっとあれは幻覚だ、すべて夢だ、
そうに決まってる、自分にそう言い聞かせ落ち着こうとするK。

その姿を見た店員がさらに追い討ちをかけます。
店員「あの~、その足どうしたんですか?泥だらけのうえに、なんか手形みたいのついてません?」

唖然とするK、もう帰りますと店員にいい、帰宅しようと普通の道を通り帰っている途中またワンピースの女性がたっていました。

足がふるえて動けないK、というより体が思うように動かない。
彼女はまたこちらを指差すと首を、かく、かくと動かしながらこちらに向かってきます。

その手はこちらをさしている手は、まるでなにかに殴られたようにあざがたくさんできていました。

Kとあと5メートルまで近づいたところで、
「どうしてくれるの…?」と一言。

声にならない悲鳴をあげるK、しかしとうとう目の前まで彼女はきて、一言。
「…おかえし。」と一言告げると、
目をくわっと開き、口を笑うように大きくあけ消えていきました。

その後、5分ほど動けなかったものの、やっと体の自由がきくようになりました。
そしてなんとか家に帰宅でき、そのときはすごく疲れていたのか、すぐに眠ってしまったようです。
翌日起きるとなぜだか腕が痛む…
「なんだ…?」と自分の腕をみると、自分の腕があざだらけになっていました。

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