樹の傍に老人が7~8人

737 :本当にあった怖い名無し:2007/05/02(水) 23:06:47 ID:BuypWuxR0

父の友人が家に遊びに来た時に聞いた話。
その人は、山村などに薬を売りに行く仕事をしているのだが、仕事が終わって
遅くなっても近辺に旅館などはないため(なにせ山村だから…)夜中に車をとばして帰っていた。
左側は切り立った山の斜面で右側は白いガードレールがあり、その下は崖と森だった。車が離合できるかどうかの狭い山道に
大きな樹が生えていたそうだ。その樹の傍に老人が7~8人集まっていた。
おじいさんもおばあさんもいる。樹のそばは離合するならここで
しろみたいなポイントでちょっとだけ道幅が広くなっていたみたいだ。
その老人たちは身じろぎもせず、じいっと車を見ていた。
「こんな夜中になにしてるんだ?」といぶかしくは思ったけど、
田舎はいろいろあるからなって通りすぎようとした。
その時突然、車のエンジンの調子がおかしくなった。回転数が下がっているようだ。
あっと思ったときにはエンスト。エンジンをかけようと鍵を回そうとしたとき、
車のまわりを老人たちが取り囲んで中を覗いている。「何だ?」
とりあえず車から降りようとしたとたん、車が持ち上がった。
???「えっ?な・何だ?」
何人かの老人が車を取り囲んで持ち上げている。他の老人たちはなぜか手にしていた
箒で持ち上げられた車の下をゆっくり掃いている。
全員無言。ひととおり掃き終ると車はゆっくり下ろされた。
ボーゼンとして言葉が見つからない。老人たちはぞろぞろと今来た道を
帰りはじめていた。
その後無事にエンジンはかかり、帰途についた。
その場所から一番近い集落までは、20キロ以上あるらしい。

病院の話に比べるとあんま怖くないか…読んでくれた方ありがとです。


751 :本当にあった怖い名無し:2007/05/03(木) 14:37:55 ID:mZVPUooe0
737です。今日の朝、実家に用があってちょっと行ってきたんだけど。
その時に父から聞いた後日談があった。
あの話を聞いた後、薬売りのおじさんは家に遊びに来なくなった。
父は何度か電話で話をしたらしい。
その時に、おじさんの奥さんとも話をしたらしいのだが、あの山の出来事の
直後、真夏にもかかわらずインフルエンザのような症状ですごい熱を出したらしい。
3日ほど寝込んだが、回復しまた仕事に戻った。
奥さんが山での出来事を心配して、(病気に関係あるかもと)お祓いに行こうと
と言ったんだが、当のおじさんは、「何を言っているんだ?」と
あの出来事を全く憶えていなかったそうだ。
私がおじさんに聞いた話は、おじさんの奥さんからのまた聞きだったわけ。
自分の体験を奥さんから聞いて、「意味がわからん。」と言ったそうだ。
結局お祓いには行ってないらしい。
父はあいつなんか変わったんだよなってつぶやいてた。

なんか憑いてるのかな?

前の話へ

次の話へ