583 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2007/01/05(金) 01:36:07 ID:Izc38zmd0 [1/3回(PC)]

文章が長いので連投で区切りたいと思います。
そしてこれは私の精神がおかしいと思って読んでください

私は駄目な人間です
二度も姉を置いて逃げました。

それは私が12歳のとき、私は双子で妹、遅く生まれた方でした
双子ということもあり、私達はいつも二人一組で遊ぶ感じでした。

とある晩、普段歩きなれた道なのになぜか迷ってしまい、見知らぬ神社に迷い込んでしまいました。
姉はそこにあった折れた木で足を怪我してしまい、歩くのが辛そうにしていたので
私は姉を神社に置き、再度神社から遠ざかってしまいました。
その時姉が私を呼び止めた言葉が今でも記憶から消えることがありません。

その後、なぜかいつもの道に戻れたのですが、母親に事情を説明し捜索しても神社が一向に見つかりませんでした
こうして1週間、姉は見つからず捜索が打ち切られ姉は私の目の前から消えてしまいました

最初の内は悲しみに暮れていましたがそれも慣れ、やっと一人での行動もできるようになり
それから5年経った17の時、ふと姉のことを思い出しあえてまたあの神社に彷徨ってみようと思いました。

そこまで行き着くまでの記憶は一切ないのですが、気づいたら私は神社にいました
神社から外れた道の中に行くまでに血痕があり、それを辿るととても広い田舎に出ました。
私はその村に入り、姉の姿を必死で探しました
なぜかここにいる、と心の中で不自然な確信を持っていたのです。
しかし、その村は不自然なほど静かでした
まだ昼のような明るさだったのにも関わらず鳥の囀りは聞こえず、人の気配はしないのに物音だけは聞こえてました

それから10数分近く探した後、ようやく念願の姉の姿を見つけました。
そこには見間違うはずもないほど私にそっくりな姉がいました
姉もこちらの存在に気づいたようで、ゆっくりとこちらに歩いてきました。

その瞬間、民家の方で叫び声が上がりそちらを見るとミイラのような姿をした男性が長く伸びた手によって首に巻きつかれ
この世のものといえないうめき声をあげていました
同様に複数の民家からも叫び声が上がり、扉から逃げるように出てくるミイラ、恐怖に引きつり井戸に逃げようとするミイラ

その伸びた手の元を辿ると、そこには姉の姿
姉は口を動かしていないのに気高い笑い声を上げ、笑い声を上げているのに私の名前を呼び
それを見て腰を抜かした私の元に迫ってきていました。

姉が私の手に触れた瞬間
「また○とずっと一緒」
という言葉が耳に響き、私の右手首に姉の左手首に結ばれた赤い糸が巻きつきました。
そこで私は恐怖がピークに達し、声にならない悲鳴をあげながら元来た道を半狂乱になりながら走りました。

逃げるまでの道のりの記憶はほとんどありません
前を見てずっと走り続け、気がつけば家の前にいました
家に入り母親になきすがり、事情を説明しても母親には精神に異常をきたしたと考えられ
精神病院に入院させられました。

それから既に3年経過し、今年は成人式を迎えます
今年、姉が消えた6月に再びあの神社へ彷徨うことに決めています。
そして、私の気が触れても今度は姉を引っ張ってでもつれて帰ることに決めました
その場で悪夢に取り込まれてもかまいません
それで姉と一緒にいられるのなら。

手首に結ばれた赤い糸は今でも姉と繋がっています

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