マージャンが大好きなダメ親父

502 :本当にあった怖い名無し:2007/01/11(木) 02:16:46 ID:PS1JXRh80

>>481さんみたいに上手く書けないし、怖くないかもしれないけど
うちの父親が10年くらい前に体験した話をこっそり投下。

うちの父はマージャンが大好きなダメ親父で、よく母の目を盗んでは地元の商店街にある小さな雀荘に行ってたんだけど、
ある日いつものようにその雀荘へ行くと、そこに珍しくご新規さんが来てた。
その人は色白で体格の良い男性で、前の日の夜からずっとその雀荘で遊んでいたらしく
父が行った時にはすでに店員さんや他の常連さんたちとも仲良くなってた。
で、父もそのご新規さんと軽く挨拶を交わし、ちょうどご新規さんがいた卓にひとり空きが出来たからってことで
父はご新規さんの卓に混ぜてもらうことになった。
ところが父はその席についたとたん、ものすごーく嫌な感じがしたらしい。
もちろんギャンブル好きにありがちな「今日は負けそう」とか「調子悪そう」みたいなレベルの事じゃなくて、
マジで冷や汗タラタラで悪寒が走るくらいの重くてどんよりとした嫌な感じ。
おまけにちょうど正面に座っていたご新規さんの辺りから、なんだか生臭い気配(臭いじゃなく「気配」だって言ってた)
が漂ってきたんだって。

でもそのご新規さんは見た目はまったく普通の人だし、雀荘にいた父以外の人たちはみんな普通の態度で、その気配を
感じていたのは父だけの様子。
だから初めは気のせいか、もしくは風邪でも引いたかな?と思ってたんだけど、嫌な感じと生臭い気配は一向になくならない。
それどころか、ますます嫌な感じは強くなっていく。
結局父はそれに耐え切れなくなって、一区切りついたところで「体調が悪いから」ってすぐにその雀荘を出たらしい。
でも雀荘を出たとたん嫌な感じも生臭い気配も消えて、ダラダラの冷や汗や悪寒もピタっと収まった。
どうやら体調が悪かったわけではなく、その後行ったスナックでもお酒飲んでサブちゃんのカラオケを熱唱。
父もおかしいなーって思いつつもサブちゃん熱唱で気を取り直し、朝がた家に帰るころにはケロっとして雀荘の時のことなんてすっかり忘れちゃってたらしい。

でもその数日後。
あのご新規さんがなんと強盗殺人で逮捕された。
どうやら父がおかしな体験をしたあの日の前日、ご新規さんは雀荘に来る前に人を殺して来てたらしい。
ニュースの時に犯人として報道されたご新規さんの顔写真を見たとき、父は雀荘の時のことを思い出してぞっとしたそうだ。

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