通夜の晩

650 :本当にあった怖い名無し:2011/03/27(日) 15:15:02.71 ID:q6ezRmTB0
数年前、親父が亡くなったときの話。
喪主を務め、通夜の晩は、一区切りついてから親類には各々帰宅してもらって、
一人で葬儀会館に泊まり、本来は起きているべきらしいのだが、
疲れてしまったので布団を敷いて寝た。
翌朝、早々に起き出して、身支度をする前に、
部屋のユニットバスを使わせてもらっていると(だから意識はしっかりしていたと思うんだが)、
御棺を置いた部屋から「ほら、見て御覧なさいな。…いい顔をしていること」と、
年配の女性が、一緒に来ている別の誰かに話しかけているような声がする。

親類がもう来たのか、葬儀までには随分時間があるのに困ったな、
と慌てて風呂から飛び出て、服を着て部屋に入ったが誰もいない。
挨拶せねばと待合コーナー辺りをウロウロ探してみたが、客はおろか誰もおらず、
そのうちに集まってきた親類たちに「ひょっとして8時頃にいらっしゃいましたか」と訊ねてみるのだが、
みな「その時刻はまだ家にいたわよ」とキョトンとしている。
ふむ…不思議だ、と思ったので前に別の板に書いたら「それ、よくあるからw」とレス
が返ってきた。そういうもんなのかもw。

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