大丈夫です。

713 名前:名無しバサー[] 投稿日:2006/12/15(金) 22:39:39

たいした話じゃないけれど・・・晩秋の頃の話です。

仕事を終えた2人が霞ヶ浦に向かったのは、夜中の1時近かったと思います。
国道から利根川沿いを走り、また国道へ抜ける道をいつもの様に走ってました。
小さな川を越えるとカーブがあり、その場所には空き地とバス停が・・・
いつもなら、何気なく通り過ぎる場所に、その少年は立ってました。
速度も出ていた為、一度は通り過ぎたのですが、直ぐに2人で顔を見合わせて
自分「いま子供が立ってたよな?」
友人「・・・うん」
自分「あれ・・・人だよな・・・?見たよな?
友人「うん。間違いなくいた。人間だと思う・・・。」
この会話の後直ぐに、ただ事じゃないと感じた僕らは車をユーターンさせました。
やはりバス停の前には少年が立ってました。もう肌寒い晩秋の深夜に一人で。
彼は中学生くらいで、半袖のシャツに下は薄手のズボンを穿いていました。
自分が「どうしたの?」と聞くと、彼は「大丈夫です。」と答えます。
「でも寒いでしょ?家はどこなの?」「何でここにいるの?」「家はどこなの?」
自分も友人も、虐待されているのでは?と思ったので、しつこく質問しましたが、彼が答えるのは、ひたすら「大丈夫です。」だけでした。

「何かがおかしい・・・」と思った自分はふと彼の足元を見たら、彼には影が無かったのです。
バス停の上にある小さな街灯が写している影は自分と、友人の2人だけでした・・・。
「これはマズイな・・・」と感じた自分は彼に「早く帰りなよ。」と言い、
「仕方ない。行こう。」と友人を促して、霞ヶ浦に向かいました。

帰り道、その前を通ると、然の事ながら彼はいませんでした。
ただ、彼の立っていたバス停の後ろには小さな花瓶に花が飾られてました。

今でもこの話になると不思議な気分になります。
彼は生身の人間だったのか?彼は誰なのか?

長文スマソ。寒い時期ですが、頑張ってください。(○○○マニア)

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