測候所

609 :本当にあった怖い名無し:2006/12/04(月) 13:39:16 ID:flNW3JOG0

犬の散歩に行く道に測候所がある。
何年か前に使われなくなってしまった測候所だけど、
建物と結構広い庭?みたいのだけはちゃんと残してある。
いつも特に気にせず、測候所のでかい庭の横を通って犬の散歩に行くんだけど、
ある日庭の隅っこにぼろくて小さい小屋があることに気づいた。
気づいたっていうか、あるのは認識してたんだけど初めてその小屋を意識した感じ。
小屋って呼べるのかどうかもわからない木の建物。
雨宿りにしか使えないようなものだった。
何となく気になって観察してると、その小屋らしきものの柱に紙が貼ってあることに気づいた。
ぼろいし破けてるし、何が書いてあるのかはよくわからない。
でもはっきり見えたのは、「昭和四十七年、○○○○(読めなかったけど人の名前らしきもの)死亡」って文字。
達筆な文字で書かれていて、どう見ても冗談とは思えない。ほんとに古い感じがしたし。
私は怖くなって急いで測候所の横を通り過ぎた。
そしていつの間にかその謎の小屋みたいなものはなくなっていた。
壊されてしまったのだろうか…そもそも測候所になんであんなものがあったんだろう。

聞いただけじゃ全然怖くない話かもしれませんが、体験した私はほんのりと怖かったです。

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