おばあちゃんだったら助けてくれるかも

792 :1-2:2006/08/18(金) 22:00:55 ID:mlcXgxHz0

高校3年生の春、同居していた祖母が亡くなった。
躾けに厳しい祖母でいつも小言いわれ続けてたんだけど
もう言われる事もないと思うと寂しく悲しかった。

子供の頃から足の疲労感を強く感じやすく冷えや足を組んだだけで
夜眠れないほど痛くなる事が今でもある。
祖母が生きていた頃は、痛いと泣く私の側に来て
「はよぅ(早く)治ります様に。痛いのがはよぅ飛んでいきます様に。」
足を摩りながら仏様にお願いしてくれたりと、厳しいだけではなく優しい面も沢山あった。

その年の夏休み。
3年最後のクラブ活動で大会に向けて毎日練習に勤しんでいた。
その日も凄く疲れて布団の中に倒れるように入ったんだけど足の奥深くから痛みがする。
またか、と思いつつその痛みは寝付けない程になってきて
ふと、おばあちゃんだったら助けてくれるかもと思い
不謹慎だが半分本気、半分興味でお願いしてみようと思った。
お守りにと寝る時も枕元に置いて肌身離さず持っていた手紙(遺言書みたいなもの)を持ち
祖母の顔を思い浮かべて
「おばあちゃん、お願い!足が痛くてどうにもならないよ!」と心の中で念じた。

どのぐらいしてからだろうか。痛みに耐えながらも体は疲れていたので
半分寝られそうな状態だった時、つま先の上でふわーりふわーりと横に動く感触がある。
あれ?と思って動こうとしたけどなんだか動けない。呼んでおいて少し焦った。
おばあちゃんだ!と目を開けて見ようと試みるも
へタレの私は少し怖いのもあって見る事ができなかった。
その感触は優しくて心地よい感じ。
安心しながらいつの間にか寝てしまって、気がついたら朝だった。
朝起きて、すぐ母に話すと「それは絶対おばあちゃんよ!」と泣きながら言った。
私もそう思った、というより思いたいんだけど・・・・

この経験をした後、数年間お腹の上に手を置いて寝ると金縛りにあった。
たまに酷い時は足先の方から自分の中身というか魂みたいな物が
すーっと上に引っ張られる経験もあり。
目を閉じていても、本当の体はベッドに寝ていてつま先から透けた自分の足が
シールを剥ぐように上に捲られていく様子が頭の中に鮮明に浮かぶの。

馬鹿なのでどこまで体が引っ張られるのか試してみたんだけど
お腹の辺りでさすがにやばい気がして「戻れ!戻れ!」と念じると
浮かんだ体が元に戻って行く。が、また浮きそうになってを数回繰り返した。
現在は全くそういう経験はしなくなってしまった。

こんな経験をしてから今思うのは、おばあちゃんだと思っていたのは
実は違っていたのかなと言うこと。
おばあちゃんだったと強く願いたいんだけど、今となっては誰が摩ってくれたのか
その後の経験は何だったのかわからずじまいです。

長文失礼しました。

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