弟の話

967 :1/5:2006/07/28(金) 00:22:05 ID:re0r+MVD0

私自身はオカルトとは全く縁の無い人間なんだけど、
私の弟が霊感でもあるのかな、よくホンノリな体験をする。
本人にとってはホンノリどころじゃないらしいけど。
その弟の話を3つほど。ちょっと長くなるしあんま怖くないけど。

ウチはマンションの5階。
1フロアに3戸って作りで、エレベーターを出てすぐ左に1軒、
右に1軒、廊下をまっすぐ行ってつき当たりを右に1軒(ここがウチ)。
つき当たりを左に行くと屋上へ続く階段があるけど屋上へのドアは常時施錠されてる。
弟の部屋は玄関のすぐ隣。
窓の向こうは外なんだけど、フロアの廊下の窓と垂直に面してて、
部屋の中から屋上への階段がちょっと見えるような感じ。
フロアはかなり音が響くので、弟の部屋にいると
隣人が帰ってきたり、エレベーターが動く音までわかる。
説明しにくいな。ゴメンネ。

ある日の夜中。
弟が私の部屋に来て
「ねーちゃん、フロアで女の子が泣きよう」
と訴えてきた。
そん時の時間がたしか2時くらい。ホント深夜。
私はめちゃくちゃビビリなんで
一緒に確かめてくれという弟の頼みを断って状況だけ聞いた。
女の子はたぶん高校生くらい。
部屋からは、階段に座ってる足だけが見える。
エレベーターの音もせず、フロアを歩いて来る音もせず、
突然泣き声が聞こえだしたらしい。
で、パッと見たら階段に座っていた、と。

弟も大概ビビリなんで、怖くてこっそり部屋を出てきたらしい。
頼むから一緒に来てくれと言う弟に「とにかく窓閉めて寝れ」とだけ告げて私は寝た。
結局弟は部屋に帰れずに、父と母の寝ている和室で一緒に寝た。

弟の話では、次の日の朝、女の子がいた場所を確かめに行くと
そこには100円玉が落ちていたらしい。
私「アンタその100円玉どーしたん?」
弟「もらった」
ビビらせ賃か?結局その女の子の正体は不明。再び来ることもなかった。

100円玉女の子事件からしばらくして。

弟は深夜に部屋でバラエティ番組を見ていた。
ゲラゲラ笑っていると突然、

「うるさい」

と窓の外からオッサンの声がした。
ビックリして外を見たけど、外は真っ暗。
フロアには誰もいる気配はない。
怖くなってこっそり部屋を出て、父と母の寝ている和室で一緒に寝た。
私「なにそれ、幽霊?」
弟「たぶん。幽霊に怒られるとかショック…」

オッサン幽霊事件からしばらくして。
これは私も一緒に体験した出来事。

またしても深夜に弟が訪ねてきた。やっぱり2時か3時くらい。
弟「ねーちゃん、フロアに誰かおる」
私「はぁ?こんな時間に?」
弟「○○さん(隣人)とこのチャリのスタンド上げたり下げたりしよう」

フロアには隣の人が折りたたみチャリを停めてるんだけど
そのチャリのサイドスタンドを上げ下げする音がずっとしてるらしい。

弟「ずっとカシャーン、カシャーンって音がすると。頼むけん一緒来て」

怖かったけど、一緒に玄関まで行った。
確かにフロアからカシャーン、カシャーンって音がする。
一定のリズムじゃなくて、カシャーン、カッ、カシャーン、カッ、……カシャーン みたいな。
2人でビビリまくって、アンタ見て来て、いやねーちゃんがドア開けてみて
とか小声で押し問答してたら父親が起きてきた。

父「あんたら何しようと?」
弟「人がおる!○○さんちのチャリの音がしよう!」
父「音?このカシャカシャ言いようの?誰やこんな時間に」

そう言うと父はあっさりとドアを開けて外に出た。
瞬間、音が止んだ。

父「誰もおらんぞ」

恐る恐る外に出るとやっぱり誰もいなかった。
チャリは壁に立てかけてあって、スタンドは上がってた。

最後。
もう15年くらい前、まだ団地に住んでた頃。
当時弟は4歳くらい。
団地の3畳間の壁から手が生えてるのを見たらしい。

すごく小さくて、枯れ木みたいな手。
今思い出してもゾッとするって言ってた。


文章下手でごめんなさい。
読んでくれた人ありがと。

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