祖父母の家

802 :本当にあった怖い名無し:2006/07/22(土) 21:51:19 ID:jiVemdmo0
長文ごめんなさい。
子供の頃、夏と冬の休みに入ると、田舎で二人で暮らしている祖父母の家に
遊びに行き、休み明けぎりぎりまでいるのが習慣だった。両親は共働きだったので
お盆正月以外は祖父母と3人で、子供にとっては古くて大きな家で過ごした。

小3の冬休みのこと。1階の部屋で祖父母と寝ていた。
夜中にトイレに行きたくなり、暗くて長い廊下が怖かったので
隣の布団で寝てたばあちゃんを起こして一緒に行ってもらった。
自分が先に用を済ませ、体が冷えるから先に戻れと言ってくれたので
一人で廊下を歩き始めた。

薄暗い廊下の中ほどまで来たとき、右手の階段の上から足音が聞こえた。
その足音が気になり、立ち止まって耳を傾けた。
乾いた木の床をシューーッシューーッとすり足で歩くような音。
下に立って見上げると、階段が途中で180度折れている踊り場の正面の窓に
2階の廊下を歩く、白い絣の着物を着た色白の男性の足が映っていた。
なんだ誰か居るのかと、そのまま部屋に戻って寝てしまい、翌朝には忘れていた。

それを思い出すこともなく過ぎ、中1の冬休みも例年通り滞在していた。
寝る前にトイレに立った際、ふとその時のことを思い出し
なにか妙に気になって、階段の前に立ってみた。2階は真っ暗で、窓には何も映っていない。
あの時と照明の条件は同じなのに変だなと、立つ位置を変えたり
少し階段を上ってみたりしたけど、窓には2階の廊下なんて映らない。
そこで初めてギョッとした。あの足は何だったのでしょう?
寝ぼけていたということなのでしょうが、その時はほんのり怖い思いをしました。

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