療養病棟

500 :本当にあった怖い名無し:2006/07/11(火) 22:51:44 ID:mJJT+qlS0

十年くらい前になるかな?
勤め先の病院が一部の病棟を「療養病棟」ってのにするために、
改装工事をする事になった。
工事をする間、その階は上の階と合流、詰所も病室も寄り合い所帯にする事になり、
俺も引越しに借り出された。
引越しが終わると、上の階は物と看護士が2倍になって、大混雑。
看護士は記録を廊下で書かねばならないほどだった。
下っ端だった俺は、下の階に忘れ物が無いか点検してくるように言われて、
人がいなくなった下の階に向かった。
上は大混雑なのに階下に下りるとがらんとした無人の病院。
が、詰所の奥に人影が!
吃驚してる俺に人影は
「ああ、○○クン?私が此処にいるからって上の主任に伝えておいて」
と、言った。上の階の喧騒を逃れてきた師長だった。
俺が「誰もいないと思ってたから吃驚しましたよ」と、言って二人で笑い合った次の瞬間、
二人の表情が固まった。
「ピー!ピー!ピー!」
無人のはずの病室のナースコールが鳴っている!
「まだ誰かいるんですか?」「この後すぐ工事なんだからいる訳無いじゃない」
しかし、確認しないわけにはいかないので、二人で恐る恐るコールが鳴った部屋へ。
ゆっくりドアを開けてみると…そこには特殊なスイッチのナースコールを取り外している
施設課長の姿が。
「あれ?電源切ってなかった?」
「課長!びっくりするじゃないですか!」
ほっと胸を撫で下ろしているおれの横で師長が、

「脅かさないでよ。 こ の 階 も 出るようになったかと思ったじゃない。」

”も”?!

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