こっくりさん

916:740 2007/07/31(火) 14:45:50 (1/6)

去年の夏の話でし。

「こっくりさんしない?」
最初に言い出したのはたしか、好奇心旺盛な怖いもの知らずのJだった。
皆酒が入っていた為、口々に同意する。

私たち4人全員が集まるのは、久しぶりだった。
中学を卒業して、初めての夏休み。
各々、進学したり、就職したりと新生活に振り回されつつも、連絡は欠かさなかった。

「最初、どうやるんだ?」
「ああ、それなら…」
黒一点のRが尋ねる。
それに対して私は「いいサイトがある」と、
本格的なこっくりさんのやり方が載っているサイトを開いた。

「まず、半紙を用意」
「半紙?」
「習字紙。習字かばんの中に入ってる」
私の指示に従って、3人が用意を進める。

文字を書く墨には、自分たちの唾液を混ぜて、供える酒を準備。
「お酒?酎ハイでいいかな?」
「泡盛とかは?」
「あ、それいいわ!」
本当はお酒は清めなくちゃいけないらしいが、それは無視した。
「なんか鳥居をね、血で書くといいらしいよ」
カルトマニアのKが言う。
Kは所謂、みえる人だ。
Jが血で鳥居を書いて、準備は終わった。

折角だから2時から始めよう。
Kの提案で、15分程待つことになった。
「じゃあ行くよ?
こっくりさんこっくりさん、いらっしゃいましたらおいでください」
Jの言葉を皆で反復する。
「………………」
「………何も、起きねぇな」
5回程繰り返したが、何かが起こる様子はない。
拍子抜けだ。

10円玉からKが手を離し、Rも手を話す。
私が手を話して、Jが面白くなさそうに手を離しながら言う。
「何もなんないじゃん。しょぼ」
5が文句を言った瞬間、パン、とかわいた音が響いて、10円玉が消えた。

私たちはア然として、辺りを見回す。
フローリングの床には、何も落ちていない。
「今、落ちた音、しなかったよな?」
「……うん」
Rの問いに、頷く。
張り詰めた空気のなかKがぽつりと漏らした。
「この部屋、いない方がいい」
その声に弾き出される様に、家を出る。
電気も消さずに飛び出した私の部屋の窓には、
誰もいない筈なのに3人の人影が見えた。

その日は結局、夜が明けるまで待って部屋にRと戻ったんですが、
こっくりさんの紙も消えてました。
それから1週間くらい、ポルターガイストが続きましたが、
Kのお祖父さんにおはらいをしてもらってなんとかおさまりました。
怪我人も出ましたが、Kは最後まで何を喚んだか教えてくれません。
長文失礼しました。

925:本当にあった怖い名無し 2007/07/31(火) 15:43:31
740さん、貴重なお話ありがとうございます。
こっくりさんネタの話はけっこう好きなほうで
よくまとめサイトで読むんですが、
モノが消えるってパターンは初めてですね。

その参考にしたサイトにものっていたかもしれませんが、
血、つば、毛とか人体に絡んだモノはけっこう霊的な
力を引き寄せる源になるみたいです。

質問よかったら答えて欲しいです。
Kのおじいさんは霊能力者とか神主?
身近にそういう人っていないからすっごく気になる。

927:740 2007/07/31(火) 16:03:58
>>925さん
携帯厨なので亀レス失礼します。

Kのお祖父さんは、普段は
畑仕事とかしてる普通のお祖父さんです。
えっと、今メールで聞いてみましたが、
>なんかじいちゃん、昔民俗学?を調べてて、
>そっち方面に詳しくなったらしいばぃ(>∀<*)
だそうです。
どっち方面かはさっぱりですがwwww

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