大阪のプランタン

919 :本当にあった怖い名無し:2006/06/23(金) 12:35:51 ID:FS5+9dVj0
妹の友達が、まだ大学生の時、開店当時の大阪のプランタンに、喫茶店のアルバイトの応援にいきました。
とっても忙しくて終わったのは、夜の10時だったらしい。
4階の売り場に残っているのは、その子と店長だけで、あとは誰もいなくて、服屋さんの緑のカバーだけが目につく。
二人はゴミ袋を持って1階に下りようと思って、唯一動いている業務用のエレベーターを捜したが、いっこうにエレベーターも階段もでてこず、出てくるのは服屋の緑のカバーだけだった。
角を曲がっても曲がっても、緑のカバーばかり。
後から考えるとおかしいのだが、途中4人くらいの人に、業務用のエレベータがどこにあるのかを聞いたらしい。
疲れているし、エレべータが分からないのは、おかしいと思いながら、帰りたい一心で二人は歩き続けた。

その彼女が「やっとエレベータだ」とエレベータの前に立った時、後ろにいたはずの店長がいない。
本当なら待つか捜すかするのに、あまりにも疲れているので、エレベーターに入って1階を押して、中でヘタヘタとへたり込んでしまった。
1階について、やっと帰れると思って時間を見ると朝の5時!?
彼女は、始発にのって帰ったらしい。

翌日電話すると、店長はいないという。
一ヶ月後にバイト代をとりにいくと、店長は失踪したという。
店長はどこへ行ったの?
それで、よく考えるとエレベーターが分からないのもおかしいし、みんな帰っているはずの店内に、通行人がいるのもおかしい。
会うのなら警備員くらいなもの。
その道を聞いた4人の人の顔を思いだすと、青白くて瞬きもせず今でも気持ちが悪い。
あの時は疲れていたので、気にしながらも双方口にしなかったが、とても気持ちの悪い人たちだったそうだ。
そして、店長のは...の後は、彼女も知らない。

プランタンといえば、あの大勢犠牲者が出た千日前デパート火災の跡地に建てられた建物で、よく火災で亡くなった霊が出るらしい場所。元は墓場だったらしい。
彼女はいったいどこを歩いていたのでしょう。
店長はいったいどこを歩いているのでしょう。

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