変わった家

148:↓名無しさん@おーぷん:14/10/01(水)14:15:21 ID:Au7ub0X9z ×

新婚の時、今から5年ほど前の話

この頃は、大姑のツテで借りた古い一軒家に夫と二人で住んでいた。
まだ子供も居ないのに、4DKと広めの間取りで、2階建てだった。
2階と言っても8畳一間のみで、後の3部屋とダイニング、風呂トイレは1階にある。
1階のほとんどの部屋の上は屋根になっているという、変わった家だった。

その頃、引っ越したばかりで仕事をしていなかったため私は専業、夫は家から15分ほど離れた職場に通勤していた。

ある秋の日、毎日19時過ぎにあがってくる夫を待ちながら炊事をしていた。
日が短くなっていたため、外は暗くなっていた。
私はいつもCDを聞きながら炊事をしていて、その日も音楽をかけながらダイニングにいた。
すると突然、曲が同じ音を繰り返し、進まなくなった。「きみがすき〜」の歌詞だと「きみがすっすっすっすっ…」みたいな感じ
CDに傷でも付いたのかな?と思い、プレーヤーのそばに行こうとした時、ダイニングの隣の部屋からこちら側の壁をドンッと叩く音がした。
え?と思い、動きを止めるとさらに何度もドン、ドンと音がする。
そしたら急に部屋の空気が恐ろしく感じ、私はその場から一歩も動くことが出来なくなった。
すると今度は屋根の上を歩いているような音が、上からみしっみしっと聞こえてくる。
CDプレーヤーは相変わらず同じ音を繰り返し、隣の部屋からはドンドンと叩かれ、屋根の上を誰かが歩いている。
私は怖くてパニックになり、ポケットに入っていたケータイを取り出して、夫に軽く状況を伝え早く帰ってきて!と電話をかけた。

少ししてから夫が帰宅、それまで私はキッチンマットから一歩も動けず震えていた。
いつの間にかCDプレーヤーは電源が落ちていて、ドンドンと叩いていた音は優しく叩くような音。
屋根からは音がしなくなっていた。
夫も異様な雰囲気と、まだ音がする壁にビビりつつも、明るい空気にすれば大丈夫だよーご飯でもたべよう、というので夕飯にした。
少しすると音は止み、いつも通りの我が家になったが、CDプレーヤーはそれから調子が悪くなってしまった
その後、屋根からはたまにみしみしと音がするようになったが、嫌な雰囲気にはならないのでスルー。
今はもうその家には住んでいないが、 住んでいる間、あの嫌な感じの空気になったのは一度だけだった。

この出来事から数日後に、夫から「あの時の電話、他に誰も居なかったよね?なんか後ろからオッサンの声が聞こえてたんだけど…」
と言われたのが怖かった。

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