419 名前:夢 :2006/03/19(日) 16:57:19 ID:LoDtiDF00
夢の終わり

今でも不思議です。
因みに私は霊感というものはなく、過去20年一度も霊を見たこともありません。
ただ、怖がりの割には怖い話が好きで、よく一人で怖がって居ます(笑)
精神とか眠りに詳しい方なら、ただの詰らない話でしょうが。
内容はね、ありきたりの怖い夢。数年に一度見るかな、位の幽霊が出てくる怖い夢。
所々ギャグ入ってるし、よく人に話してたから、夢の話も今では固定して話しています。
細かい所まで描写しますが、そこは仕様で。ちょっと長いかも(笑)

夢開始

当時(多分)14歳の秋。さて、私は4歳上の姉の部屋に居ます。時刻は夕方ぐらい。
何故か私は自分の部屋ではなく、姉の部屋に布団を持ち込んでいます。
姉は窓際の机に座って煙草を吸っていて、一見落ち着いた様子。
比べて私は恐怖でガタガタと震え、怯えながら毛布を体に巻きつけています。

「お姉ちゃん、あいつ、もう行ったかな…」
「わからん。…まだいるんじゃないの?…はぁ、まいったな。…お前、ちょっと見てこい」
「ふ、ふざけんじゃねぇ」

でも姉には逆らえず、何より私も不安でしたから、外の様子を確かめようと、
ひっそりと部屋のドアに擦り寄り、ドアノブに手をかけ、目玉一個分の幅だけドアを開けました。

位置確認。
姉と私の部屋は二階で、横に並んだ隣同士。姉が奥で私が手前。両方の部屋の前には廊下があり、廊下に沿うようにして、
一階への階段があります。階段の上がった先、つまり私の部屋の前の、ほんの少し横。そこには出窓があるんです。
後で写真うpしてもいいかな。
で、まあその出窓に、背をむけた一人の女の子が。ええ、あいつです。
あいつは黒いワンピースを着ていて、背丈からみると歳は7歳くらい。
髪は特に目立ってなかったから、恐らく肩までの下ろし髪。肌は真っ白でしたよ。
あいつは夕日に染まったブライド越しに、窓の外を見ていました。
ブラインドは真っ赤に染まっています。赤い糸を何本も横に引いたような窓の傍で、あいつは背を向けていました。

私は息を呑みました。もうこんな所まで、きてる…
その瞬間、あいつはこちらを振り返ろうとしました。私は驚いて、勢い良くドアを閉めてしまいました。

バタン!

あいつは勿論気付きました。嬉々とした足音がどんどん近づいてきます。
「どうしよう!あいつすぐそこっ」

姉を振り返ると、そこには今の間にか霊能力者の姿が(笑)
覚えていますか?V6の学校へ行こうっていう番組で、7人だかの女のお坊さん集団がいたのを(笑)
白い装束で数珠もって、それこそジャニーズみたいに前後に列作って、お経をあげながら数珠を振り回す人達。

その人たちがいたんですよ。でもあいつはもう直ぐ傍まで来てるんです。
安堵する暇もなく、私はそのお坊さん(リーダーらしき人)を見ました。すると

「すぐ布団を被りなさい!さあ早く!」

え?ちょっと、そうじゃなくて、何とかしてくれよ。布団被れってお前…!

しかしお坊さんが言うのですから間違い無いのでしょう。お坊さん達含め、私達は布団を頭から被りました。
おそらくこの時点で布団は9組はあった。増えてるし(笑)

「こうすれば、彼女からは私達が見えない。でも、決して声はあげるな。気付かれてしまう。
決してどんな事があっても。いいか。」

お坊さんがそういい終わった、丁度その時、あいつがドアを開けました。
間違いなく、こっちを驚かせようと狙って、バッタァァァンって乱暴に開けた後、脅しのように

きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ

絶叫です。あいつは私達を燻り出そうと声で脅したんです。もう私は怖いというより、頭が真っ白になって、何も考えられなくて。
そしたら(笑)姉が(笑)

「ぎゃああああああああああ!」

びっくりして声上げてやんの。しかも自分から布団はいだ様子。
そしたらあいつが、

おまえかあああああああああああああああっ!!!もう絶叫してた。

私は布団被ってたから、音しか聞こえなかったけど、幽霊って意外とバイオレンス。
姉の傍へダダダダダダダダって寄った後、殴る蹴るの音がする。
バシッバシッバシッバシッバシッバシッ!バシバシバシバシバシバシッ!!!!
幽霊でもそういう肉弾系なんだっていう位、往復ビンタの音が聞こえる。

むしろね、それがかえって怖かった。明らかに危害を加えられている音。
姉もぎゃあぎゃあ言ってる。
私は怖くて怖くて、心の中で姉に謝りながら震えているしかなかった。(なんて奴だ(笑)

あいつは気が済んだのでしょう。散々姉を殴った後、部屋を見渡す気配が。
そこでまだ脅しに出て。隠れてる私達を燻り出そうと絶叫。

きゃあああああああああああああああ、ああああああああああああああああっ
キャはははあああああああああああ!あはああああああああああっきゃあああああああああはああああ!

叫びながら部屋をジャンピング、ジャンピング。もう耳の直ぐ傍でドンッドンッ、きゃはきゃは。
もう私もひたすら耐える。つか、坊さん役に立たないーーーーーーーー。お前等意味ネェって。

そんで、やっと幽霊ご退場。叫びながら跳ねながら、廊下へと消えていきました。

さあ問題はここです。私は悪夢から目が覚めました。なのに、ですよ。
朝日が差し込む自分の部屋。ベットの中で目を開けて、つまりもう現実な訳ですよ。

なのになんで飛び跳ねる足音が聞こえるんですか。なぜ悲鳴の断末魔が聞こえるんでしょう。
音に直すと…あーと、起きた瞬間からね。

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンン・・・
きゃあはああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ・・・ こんな感じ。一秒なのか、五秒なのかも分からない。

何度も言います。私は起きてました。目が褪めたら即座に現実、レベルの。視界が曖昧とかそんなんじゃなくて。
まあ寝惚けてたって言われたらお仕舞いだけど(笑)幻聴。もしくは生理的な金縛り、とかね。

家の外の音ではない。明らかに部屋の中。聞こえる音の質が違うもの。
日曜日だったから、家には私と姉しかいない。誰かが居るわけがない。

もうほんと、あの時は怖くて怖くて、ほんとに起き上がるどころか身動ぎも出来なかった。
混乱してね。動いたら絶対だめだって。布団も丁度、目から頭だけ出してる状態で目覚めてて。
たっぷり30分位かな。とにかく動けなかった。
だけど、どっちにしろ、そのままじゃ居れなくて。勇気出して、そろそろっと身体を起こしました。半身。そう上半身。
下半身はまったく動かない。つーか、右足が全然動かない。

動かないっていうか、起きる時に、足を体のほうに持ってくるでしょ?それが引き寄せられない。

え?なんで?って思って。何度も引っ張るけど、全然足が来ない。
その時恐怖は感じなかった。ただただ不思議で。

布団をはいで、毛布をはいで…ところが、毛布が途中から剥げない。
足首から、毛布が離れない。目が悪いから、よーく凝らしてみると…

釣り針が足首に刺さってる。毛布と足首が縫いとめられている。絶叫。

すぐに姉が来てくれて、ハサミで毛布を切って、足首から釣り針を抜いてくれた。
釣り針は、親指ほどの大きさ。ソイとかアブラメとかの大きめな魚用の針。返しは潰れていたから難なく抜けた。
それがちょうど、皮と肉の間に横に入っていたから、血もちょっとしか出なくて全然痛くなかった。
針が錆びていたから病院行ったけどね。


釣りに行く時に使った防寒用の毛布だったんだね。布団出したばかりだから、たまたま刺さったのだろうと。
姉は現実的に諭してくれたね。ただもう私はパニック。もー泣きまくり。

「お姉ちゃんがすっごい霊に殴られててそいつが怖い声で叫んでて夢から出てきて私のとこにきたんだ って
めちゃめちゃ笑われたけどね(笑)


今はもう笑い話。(笑)でも未だに、すこし不思議だな。どうしても勘違いと納得できない。
あの声はなんだったんだろう。夢から出てきたあの声は。

その後は何もありませんでした。霊もまだ見てません。これからもそうだといいな。

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