着信アリを公開初日に見に行った時の話

216 名前:本当にあった怖い名無し :2006/01/07(土) 09:43:34 ID:xwm15+V70

なぜか急に思い出した、着信アリを公開初日に見に行った時の話です。
常に人でにぎわってる感じの映画館で、その日も人がたくさん居たんですが
何故か着信アリのところは私達と中学生くらいの3人組だけ。
人少ないと怖いねーとか言いながら友達と2人でガクブルしながら見てました。
映画が終わってエンドロールが流れて、すぅっと明るくなって
「あーやっと終わったー怖かったー」って友達が言い終わるのと同時に
バツン!とすごい音がして照明が消え、小さな音で死の着信メロディが流れ出したんです。
俺の後ろからすごい悲鳴と数人の足音、廊下に続く扉が開いて閉まる音が聞こえて
あぁさっきの三人が出て行ったんだ、と妙に冷静に考えてました。
その間にもメロディは流れっぱなし。しかも音がだんだん大きくなってます。
2度目の鳴りはじめの「チャラーン」という音が聞こえた瞬間友人がすごい悲鳴を上げて逃げ出しました。
それを見て俺も急に怖くなった、というかそれまでどこかへいっていた思考が戻ってきたというか
「逃げなきゃヤバイ!」と思って廊下に続く扉にダッシュしたら何かにつまづいて転んだんです。
パニックになって這いずりながらもとにかく逃げようともがいていたんですが急にまた頭が冷静になって
「この音は何処から聞こえてるんだろう?」って思ったんですよ。

扉に背中を預けてまだ真っ暗な劇場内を睨む様に見つめていたら、さっき転んだところで微かに何かが光ってたんです。
四つんばいのままその光に近づいたら、千葉のねずみグッズがたくさん付いたかわいらしい携帯が落ちていて
カラフルウィンドウには
「22:47 カナ」………今は真昼ですが。22時?
それを俺が確認したのとほぼ同時に着信メロディは鳴り止み、場内に明かりが戻りました。
明るくなったのとメロディが鳴り止んだ事に安堵しつつ、俺はふらふらしながらそこから出ました。
外では友人が涙でぐちゃぐちゃになった顔で待っていて、何回も謝られました。
俺も友人を置いて逃げたかったし、すぐに許したんですが(笑)
そこで落ちていた携帯をカウンターなりなんなりに届けないとと思って、友人と一緒に劇場に戻ったんですが
何処を探しても携帯がないんです。ストラップがごってり付いている目立つ携帯だったし
ちょっと距離があったとはいえ出口のほぼ真正面に落ちていたのに…
扉はでかいですが、友人は俺が出て来てもう一度中に入るまでずっと扉側を見ていたし
廊下もそんなに広くないので誰かが通ったら分かるはず。
そこで怖さが倍増して、友人と2人で大慌てで逃げ帰りました。
今まで体験した中で一番怖い体験でした…

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