テレフォンカード集め

42 :本当にあった怖い名無し:2010/11/05(金) 14:01:49 ID:U6ZnFbpH0

俺は小学4年から3年間くらい、テレフォンカード(以下カード)を集めていた。 
集めていたといっても、
登下校時に電話ボックスの中に落ちている、使用済みのカードを拾っていただけなんだが・・・ 
ほとんどが使用済みで、たまに1・2度数残りがあるカードがあった。 
当時は携帯電話はおろか、ポケベルすら普及していなかったため、通学路にはたくさんの電話ボックスがあり、
平均すると毎日3枚程度拾っていたような気がする。 

夏だったと思うが、電話ボックスの中を見ると、奇妙なカードが落ちていた。 
白地に青っぽい文字で『○○店の右側』(○○はレンタルビデオ屋の名前)。
手描きではなく印刷されたもので、そこは行ったことのある店だった。 
色々なカードを拾ってきたが、ものすごく不思議なカードだった。 
レンタルビデオ店の宣伝か?それにしては、内容がなさすぎるし、右側って? 
しかも、残り度数が16位あった(と思う)。 

何日かたった土曜日だったと思う。 
カードに書いてあったレンタルビデオ屋に行き、書かれていた内容の意味がわかった。 
店の前に3台の電話ボックス・・・ 
そう、その右側のボックス内に、またカードが落ちていた。白地に青っぽい字が書かれたカードが。 
なんて書いてあったか覚えていないが、次のカードのありかだったと思う。 
残り度数は15位。(前回より1度減っている) 

マンガや小説のような展開・・・ 
大冒険の予感・・・ 
本当にこんなことがあるんだ、って興奮した記憶がある。 
度数が減っているし。このまま1まで行ったら何があるんだ? 

数日後、友達2人にここまでの経緯を話し、カードに書かれた場所に行ってみた。 
指定された電話ボックスにカードは落ちていた。 
全員興奮。 
しかし、そのカードに書いてあった場所は誰もわからなかった。 
なんとかしてその場所を調べようと、10歳位年の離れた友達の兄貴にカードを見せた。 
その兄貴はカードに書かれた場所を知っていた。 
家から20キロほど離れた繁華街にある、ボーリング場のゲームセンターだった。 
次の休みの日にそのゲームセンターに行き、カードを手に入れた。 

その後もカードを拾い続け(この辺の記憶があまりない)、残り度数がひとケタになったころ、
拾ったカードに、またもや誰もわからない場所が書いてあった。 
友達の兄貴に聞いてもわからない。 
小学生の俺たちに考えられることといったら、本屋に行って地図を見ることぐらい。 
結局わからないままそこで、冒険を終わらせてしまった。 

誰かのいたずらかもしれないが、かなり手の込んだいたずらだと思う。 
冷静に考えれば謎な部分はたくさんあるが、当時の俺たちにとってはすごく不可解な出来事だった。 
カードはすべて保管してあるので、探せば見つかるかもしれないが、いったい何だったのだろう?

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