イタ電する遊び

954 名前:本当にあった怖い名無し :2005/11/01(火) 20:10:32 ID:VomXfRko0

小学生の頃、ランダムに電話番号押して、
繋がった相手にイタ電する遊びを思いついたんだ。

最初は一人でやってたんだけど、ある日、友達呼んで3人でやることに。
で、あたしが電話番号を適当に押したら繋がって、
機械じゃなくて、自分の声で吹き込んだらしい女の人の留守電メッセージが流れたの。
それはいたって普通の女性の声で、メッセージもありきたりだった。

でも、子供だし馬鹿だから、「これはおもしろい!」って、なんか盛り上がっちゃって、
バーカ!死ね!とか叫んで切ったんだけど、ちょっと物足りない気がして、
ディスプレイに表示されてた番号を控えて、また今度ここにかけてやろう!
みたいな約束をして、その日は終わったの。

それから一週間くらいして、また同じ3人で集まって、例の遊びをすることに。
メモしてた番号にかけると、前と同じ女性の声で留守メッセージが流れたんだけど、
今度は、一緒に居た友達の男の子にイタズラボイスを入れてもらうことに。
彼は小6のわりに声変わりが早くて、すでに成人男性のような声をしてたから、
こりゃいいな!って、あたしもまた馬鹿みたいに一人で盛り上がっちゃって、
その電話はいったん切って、喋る内容を考えることにしたの。

おもいっきり低い声で、不気味にやってな!
あたしのその注文に、彼は見事に答えたくれたの。

「お前を殺す・・・・絶対にな・・・・フフフ・・・・
 覚悟しとけよ・・・・絶対に殺してやるからな!!!!」

横で聞いてても怖くなるくらいドスが効いてて、
あたしはそれが面白くもあり、ちょっとやり過ぎたかなっていう感もあった。
でも、留守電の声の女は、帰宅してこのメッセージを聴いたらさぞ怖がるだろうなぁ~って、
そのことを考えたらワクワクしちゃってね・・・今考えれば、
あんなこと喋らせるなんてほんとに馬鹿だったなって後悔してる。

当時、ちょっと後悔してたこともあって、それ以来あたしはこのイタズラをやめてたの。

でも、ある日家で夕飯を食べてたら、電話が鳴って、お母さんがでたのね。
しばらくして食卓に戻ると、お母さんが何とも言えない表情をしてるわけ。
気になったから「どうしたの?」ってきいたら、

「何かねぇ~・・・たぶんイタズラと思うけど・・・
 女の人が何かよく分からないことをブツブツ言っててね・・・」

あたしはすぐあの事を思い出した。
子供だったし、どうにかしてあの女が家の番号しらべて、仕返ししてるんじゃないかって。
イタズラのことをお母さん言おうかとも思ったけど、怒られるんじゃないか、
そして何よりも、仕返しっていう行為自体が恐ろしくて言えなかった。

結局その時は何も言わず、お母さんも不気味がってはいたけど、
すぐにケロっともとに戻ってたから、あたしもすっかり忘れて夜を迎えた。

その日の夜、また電話が鳴ったの。

家は母子家庭で2人家族、部屋も狭いし、当時お母さんと同じ部屋に寝てて、
電話(固定)は枕元のすぐ傍にあった。
着信音のボリュームを最高にしてたから、まずその音に驚いてあたしが目を覚ましたの。
とにかく怖かった・・・家には普段からあまり電話がかかってこなかったし、
部屋の時計を見ると午前3時を過ぎてて、そんな時間に電話がかかってきたのなんて初めてだった。
絶対にあいつしかいないって思ったよ。

電話の着信ベルの音はかなり大きいのに、お母さんは目を覚まさないし、
自分が出るなんてありえなかったから、あたしはこのまま無視してれば相手も諦めるかと思って、
布団にもぐって耳を手でふさいで丸くなってた。
でも、全然音がやまないの。

はっきりした時間まではわからないけど、たぶん5分くらい・・・とにかくずっと鳴り続けてた。
すごく怖かったけど、ようやくお母さんが目を覚まして電話を取ったの。
あたしも布団から出て、お母さんの持ってる受話器の横に耳を当てて、聴こえてくる音に耳をすました。

最初は何も聴こえなかったんだけど、しばらくすると、鈴虫かコオロギみたいな、
虫の鳴き声が聞こえてきたの。
その間、お母さんは「もしもし?」って何回か言ったんだけど、返事はなかった。
しびれを切らしてお母さんが電話を切ろうとしたとき、ちょうど受話器から音が・・・。
「ふぅ~」って感じの、鼻息っぽい音。

お母さんがもう一回「もしもし?」っていうと、またあの「ふぅ~」っていう、耳障りな音がするの。
しかも、それはこっちの言葉を無視するように断続的に続いて、しばらくすると、
何か興奮した人間の荒い呼吸音みたいになってきてね。

さすがにお母さんも不気味に思ったのか、
「いい加減にして!」って怒鳴って、電話を切ったんだけど・・・。
何分も経たないうちに、また電話が鳴ったの・・・。

「ちょっと何なん・・・」
そう言ったお母さんの顔も不安そうだったけど、あたしは死ぬかと思うほど怖かった。
そして、また母さんが受話器を取ると、今度はいきなり女の甲高い笑い声が聴こえてきたの。
受話器に耳をつける必要もないくらい、ものすごく大きな声だった。
狂った人間の笑い方って表現が一番しっくりくるような感じ。
あたしは悲鳴を上げて後ろにのけぞって、お母さんも受話器を落とすほど驚いてた。

畳の上に落ちた受話器から女の不気味な、まるで奇声みたいな笑い声が響いてたけど、
お母さんがそれを拾い上げて何か言おうとしたそのとき、
受話器の向こうから聴こえたの・・・・

「殺してやる!!!!」

今度はお母さんも悲鳴をあげた。
殺してやる。そういった直後、電話の向こうで何かを叩きつけるような音がして、その電話は切れたの。
あたし達二人で、唖然としてしばらく言葉がでなかった。

だって、最後に殺してやるって叫んだ声は、女の声じゃなかったんだもの。
間違いなく男で、すごく低くて、割れた声。悪魔のような声だった・・・。

しばらくして、気を取り直したお母さんが警察へ通報して、
あたしも言わなきゃ何か起こりそうで怖かったから、正直にイタズラのことも話したの。
すっごく怒られたけど、あの電話の恐ろしさに比べればどうってことなかった。

それ以来、何も起こることなく平和な毎日を過ごしてるけど、
あれは強烈に怖かった~。。。以上です。


962 名前:本当にあった怖い名無し :2005/11/01(火) 21:10:13 ID:h7jHbzzW0
>>957
これまでの内容だとナンバーディスプレイの既にあった時代かどうか分からないので
ほんのり加減が不明だ


966 名前:954 :2005/11/01(火) 21:42:23 ID:VomXfRko0
>>962

7年前の話です。ちなみに、夜にかかってきた電話は公衆電話からのもので、
隣の市からかけられたものだったようです。
そして、イタズラ電話をした時の、留守電の声の女性の所にも、
お母さんと一緒に謝罪に行きました。

まったく普通の女性だったけど、その人の住んでる家から、
家にかかってきた公衆電話のある位置は、かなり近かったです・・・。

前の話へ

次の話へ