寝たふり

890 名前:本当にあった怖い名無し :2005/05/25(水) 23:57:21 ID:h1Xz8V8j0

高校生の頃の話 
試験の期間中で、朝方まで勉強していました。 
でもさすがに全く睡眠をとらないのはつらいので少し寝ようと思いました。 

私が勉強していた部屋の隣の部屋を父、母、弟が普段から寝室として使っていました。
私は自分の部屋のベッドに寝てしまうと起きる自信がなかったので、寝ている弟の足を枕にしてタオルケットだけ掛けて横になりました。
部屋は2階です。
もう辺りは明るくなりはじめていました。 
4時半ころだったと記憶しています。
横になってもすぐには寝付けずにいました。

1階で物音がしました。
そして階段をゆっくりと上ってきました。 
私は父が仕事から戻ったんだと思い、驚かしてやろうとタオルケットを被って寝たふりをしました。
父の仕事はその時間に戻るのが当たり前で勉強しながら、そろそろ帰ってくるなぁとチラッと思ったりしていたので本当に父が帰ってきたと思い込んでいました。 

古い家だったので誰かが階段を登ってくると ミシッミシッと振動を感じます。 
音も父が登ってくる音と変わりません。
でもその音のヌシが部屋に入ってくるぞという時に金縛りにあいました。
うわぁ~と何だ!って思ったけど声も出ないし。
気配では男。
声が聞こえる。
でも聞き取れる言葉ではないんです。 
低い声で念仏とも違うし何語でもない。
意味があるとは思えない言葉をぶつぶつ言いながら横になっている私をまたいで止まりました。起きているのがバレた~と思いました。
そうしたらタオルケットを被っている上から私の首にゆっくり手を置き、締めるのかと思いきやふっと手を離して窓から外へ出て行きました。 

何だったんだろう?
部屋は2階だし 家の裏は大きな霊園だったので通りぬけでもされたんだろうか? 

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