S県山中の峠道

618: 蛙 2005/03/30(水) 03:18:23 ID:TIY61Pv8O

『死体遺棄』が多いS県山中の峠道に纏わる話。『出る』と言う噂は良く聞いていた。
肝試しではなく、友人を送るために夜中に車でそこを走っていた。
確かに『死体遺棄』が多そうな所。山々に囲まれ月明かりしかない。他車も10分に1台すれ違う程度。

助手席の友人と『まぢ雰囲気恐いな。景色見るのも恐いわ。』とか言いながら走ってた。
峠道なんで、もちろんカーブが多い。
要所要所にカーブミラーが設置されている。真っ暗闇なのでカーブミラーで対向車がいるか否かを判断できる。

言ってみればカーブミラーに他車のヘッドライトが反射されなければ、斜線を多少はみ出して、楽な運転が出来るわけだ。 
30分ぐらい走っていただろうか、、。
前方に急カーブがあり、カーブミラーがある。ん?何かカーブミラーが変だ。
形に違和感を覚えた。
少しずつ俺の車がそのミラーに近づいたときに『それ』はいた。

カーブミラーの輪郭が遠目には異様にデカく見えていたのだが、、通過するとき目を疑った。
カーブミラーに白髪で異様に長髪の老人が動物の『ナマケモノ』の様にぶらさがっているではないか! 
ビビリ過ぎて声も出なかった。

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