うつむいて海を見ているお婆さん

890 名前:本当にあった怖い名無し :05/03/20 05:38:03 ID:+o1gpiFx0

かなり前の事だけど 
当時付き合ってた彼氏と江ノ島に行った。 
時間は夕暮れ時、西の空を真っ赤に夕日が染めてう~~んロマンチック 
なんて思っていたらうつむいて海を見ているお婆さんが、 
オイオイこのお婆ちゃん飛び込む気じゃないだろうな、なんて 
チラチラ見てた。 
お婆ちゃん私の視線に気が付いたらしくこっちをじ~~~と見て来た。 
思わず会釈したらこっちにやって来て 
「何処から来たんか~」と話しかけて来た。 
「ええ、まぁ東京の方から」と答えたのかいけなかった。 
それからお婆ちゃん喋る、喋る。 
「家の嫁さんのぬかずけは塩辛い~」「こう見えても私は~」 
と2時間、すっかり日も沈みあたりは真っ暗、私と元彼は「はぁ~」 
としか言えずにお婆ちゃんが話し終わるのをひたすら待つのみ。 
日頃の鬱憤をぶちまけたのか最初に見た時の暗い顔とはまるで別人 
ニコニコして「遅くなるから早くお帰り~」なんていそいそ帰って行った。 
帰りの車の中で元彼が「女って年取るとああなっちゃうのか‥‥ 
お前も‥‥?」ほんのりと怖い一言でした。 

前の話へ

次の話へ