主治医の先生

615 :本当にあった怖い名無し:05/01/16 21:14:27 ID:fBsLth6Y

ばあちゃん繋がりで俺も 

俺のじいちゃんはアルツハイマーで入院してきっかり一年後に鬼籍に 
入ったわけだけども、火葬もすんで埋葬って時にうちのばあちゃんが 
いない。 
探したら、墓地の奥の木の下で 
「はぁ、そうだったんですか。」 
「その節はうちの主人がお世話になりました。」 
「私は至って健康でして・・・私も物忘れはありますが、ええ」 
と空間に向かって話して、頭下げたりしてた。 
俺が「ばあちゃん!」って声をかけるときょとんとした顔になって 
「あら、だれもいないわ・・・。」 
って正気に返った。 
ばあちゃん曰く、お世話になった主治医の先生が白衣でお線香をあげ 
に来てくれたらしくお礼かたがた少し談笑していたそうだ。 
普通、主治医の人が来てもこういう場では白衣なんて着てこないし、 
だいたい来るとも知らされてない。 
「でも、お香典もいただいたし・・・ありゃ!」 
ばあちゃんびっくりしてるので手をのぞいてみるとそこにはおいしそう 
な大ぶりのミカンが置かれてた。 

結局、ショックで気が動転してたんだねぇ。とばあちゃんは笑っていた 
けどあのミカンは本物だった。とずっと不思議がってた。 
そんなばあちゃんも病魔には勝てず5年前に鬼籍に入りました。 

前の話へ

次の話へ