バシャバシャという喧しい音

194 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :03/12/22 01:43

私の体験した話。
単独登山中に雨に降られた時のこと。 
濡れるのを避けようと、せり出した岩の下で野営することにした。

真夜中に、バシャバシャという喧しい音で目が覚めた。 
何者かがどしゃ降りの雨の中を歩き回っているらしい。 
目の前で水飛沫が上がったが、足音の主の姿は見えなかった。 
それは私の目の前を行ったり来たりし続けていた。 
最初は恐ろしかったのだが、だんだんと鬱陶しくなったのを憶えている。 
結局、その足音に追い立てられるような形で、私は岩場を出ることにした。 
足音がついて来なくなった広場で、ようやく休むことができた。

帰ってきてから、その山系で大規模な崖崩れがあったと知った。 
ちょうど私が山に入っていた時期だ。 
最初に私が野営していた岩場が崩れたかどうかは、確認していない。

195 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :03/12/22 01:52
>>192 
実はこれとまったく同じ内容の話がもう一話あります。 
共通項は濃い霧――。 
似たような経験をされた方おられませんか?
>>194 
この話で不思議な点というのは、ひょっとしたら足音だけかもしれません。 
私が「もしかして助けられたのかな」と感じただけです。 
あの岩棚がどうなったかは、なぜか確認したくなかったものでして。 
実際、この件以来、一人での山ごもりはしなくなりましたし・・・。 
できなくなったという方が正しいかも。ヘタレデス 
私のは島根の方で体験したことですが、丹沢の山で同じ体験をした山仲間が 
いるそうです。

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