祖母の家

202 :本当にあった怖い名無し:04/12/03 00:39:42 ID:tkSFUJfk

長くなってしまってスマソ、先に誤っておきます。 

私はほんのりどころかかなり怖かったのですが、 

私には今年97歳になる祖母がいます。30年以上も前に連れ合い(私の祖父)を亡くし、それ以後一人で 
東北の過疎化の進む某町に住んでいました。 
90歳を過ぎた頃からさすがに体に無理があるため、それまでは冬季限定で東京の我が家と伯父二人の家に 
身を寄せていたのですが、ほとんど一年中東京で過ごすようになっていました。 
特に莫大な財産があるわけでもない祖母にとっては、その田舎にある家だけが亡くなった祖父と娘二人息子2人での 
思い出がつまった大切な宝物でした。 

今年になって祖母はなにか思うところがあったらしく、その家を売ると言い出しました。 
お恥ずかしい話ですが、兄妹でどこの家が祖母の面倒をみるかでかなりもめまして、祖母としてもあまり金銭的に 
みんなに迷惑をかけたくないと思ったのでしょう。維持費もばかにならなかったので、母は反対しましたが伯父二人は 
淡々と事を運びめでたく(?)買い手もつきました。これでもう行くこともないだろうから、、、と母に泣きつかれ 
9月の中旬に二人でその家に最後のお別れ旅行に行きました。 

今年になって祖母はなにか思うところがあったらしく、その家を売ると言い出しました。 
お恥ずかしい話ですが、兄妹でどこの家が祖母の面倒をみるかでかなりもめまして、祖母としてもあまり金銭的に 
みんなに迷惑をかけたくないと思ったのでしょう。維持費もばかにならなかったので、母は反対しましたが伯父二人は 
淡々と事を運びめでたく(?)買い手もつきました。これでもう行くこともないだろうから、、、と母に泣きつかれ 
9月の中旬に二人でその家に最後のお別れ旅行に行きました。 

8時間ひたすら一人で運転し祖母の家に着いたのは夕方5時半頃でした。ガスも止められ、冷蔵庫やテレビは 
近所の人にあげてしまたので夕飯も作れないし、お風呂にも入れません。 
疲れていたので近所のレストラン(と呼べるのか?)で食事をし、仏壇の整理をしてとっとと床につきました。 
妙に興奮していて疲れているのにもかかわらずなかなか寝付けませんでした。いつの間にか眠っていたのですが、 
ふと気がつくと障子の向こうからはっきりと「ウフフ」と女性の声が聞こえました。悲鳴を上げるまもなく 
金縛りにあいました。隣に寝ている母に助けを求めようにも声が出ません。パニックに陥りながらも夢かもしれないと 
思い、指の運動をしたりして現実だと確認しアウアウ言う私。 
そこで母が一言、「今何か聞こえたわね。気にしないで寝なさい。」。起きてるのなら助けてよと一瞬ムカつきながら 
一応一人じゃないと安心し再び眠りにおちました。 

しかし、しばらくしたらその女性部屋に入ってきたのです。 
すーっと音も無く障子を開けて、白い着物を着て顔が見えないくらいの長い前髪でまっしぐらに母の元に 
近づいていていきました。私その瞬間直感で、この人は伯母だってわかりました。 
この伯母は私が生まれるずっと前、母が小学生の頃に結核で亡くなっているんです。でもなぜだか伯母だって 
わかってしまった。びっくりしていると、母が起き上がって「おねえちゃん! どうしてお母さん(私の祖母)の 
事ちゃんとしてくれないのよ!」と叫んでいます。伯母は私があっけにとられている姿に目もくれず「大丈夫、 
心配しなくて大丈夫。○×さん(聞き取れず)がちゃんとしてくれるから。大丈夫だから。」と母を抱きしめ 
また音も無く障子を閉めて出て行ってしまいました。いよいよ怖くなった私は布団を母にぴったりくっつけて 
また寝ました。(w 

これで終わりかと思ったらまだありました。 
男性5、6人がドヤドヤ階段を上ってくる音が聞こえてきました。その一行は私たちが寝ている部屋を素通りして 
隣の部屋に陣取りました。しばらくするとお酒をコップになみなみと注ぐ音が聞こえてきて宴会が始まりました。 
あまりの展開にあっけに取られてオヤジの一人を凝視していると、そのオヤジが私に気づいて這って来ました。 
そして「見えてんのか?」。 もう恐怖でさすがに気を失いました。 
翌朝母親に一連の話をして、確認しましたが一笑に付されました。 
私は何がなんだかわからなくなり、もう今晩はこの家でねられない。ちかくの温泉にでも泊まろうと思ってました。 
そしてその日の午後、家の面倒を見てくれていた女性とその息子さんがお茶を飲みに来ました。 
しばらく思い出話をしてから、私は前の晩の体験を話してみました。すると息子さんの方が「○○さん(私)、 
そりゃ無理も無いよ。みんなこの家にお別れに来たんだよ。 それに昨日来たの当たり前だ。だって 
お彼岸だもの。みんな帰ってきてんだよ。」と。 

なんか合点がいったっというか何というか、妙に納得してしまいました。 
確かに来客の多い家だったし、お彼岸だったし、あの家最後の日だったし。 
数日間の滞在で残りの夜は、仏壇の引き出しに入っていた般若信教の手ぬぐいを枕カバーにし、盛り塩をして 
寝たら何事もおきませんでした。 
母は、長時間の運転で疲れてたのよと言いますが私はみんながお別れにきてくれたんだなぁと、、、 


なんか心霊ちょっといい話みたいになってしまいました。 
しかも、話長くてすみません。 

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