神社のおっさん

10 :ルーシー・メイ:04/01/19 04:46
今日、近所の山をトレーニングで走ってたら普段行ったことがない道があった。 
獣道だろ?と思って走ってたら一時間ぐらい行ったところできったねーボロ神社を発見! 
近所に住む俺が知らないんだからよっぽど古いものだろうと思って中をのぞいてみた。 
俺はマニアだから御神体とか残ってたらもらおうと思ったんだよ。 
小さい神社だからたいしたもんは残ってなかったけど鏡と楽器?が残ってた。 
そんで、こりゃいいやと思って頂戴したんだが、いつのものかよくわからないんで 
神社にある手を洗う石の入れ物を調べてたら明治時代以前のものだった。 
だけど、神社自体は頭の丸い釘と頭の四角い釘で補強されてたんで少なくとも 
最後に修繕されたのは昭和初期~戦後の間だと思う。 
ぼろぼろの紙も落ちてたが文字は薄くなってて読めなかった。 
鏡とか楽器?をもらって帰ろうとしてたら神社の裏の山からガサガサ音がしてきた。 
多分野良犬だろうと思ったが、いのししかツキノワグマだったらやばいのでとりあえず神社の柱を登って屋根に隠れた。 
そしたら、35~40歳ぐらいの見たこともないおっさんが山から下りてきた。 
山奥の超過疎の俺の町では俺の知らない顔の人間などいない。 
おっさんは禁猟区の山なのに平気でコウライキジを捕まえてきていた。 
俺は「やばいおっさんじゃないの?」と思って屋根の反対側に回って息を潜めた。 
おっさんはぶつぶつ独り言を言いながら神社の中に入っていった。

「こいつは絶対にやばい!!」俺の直感がそう告げた。ものすごい恐怖感が湧き上がってきた。 
俺はかってに神社に入っていろいろあさっているので、神社の中の異変ににおっさんは気づくだろう。 
そう思った俺はおっさんが神社に入ってすぐに、そうっと裏の柱を伝って屋根から下りて石段を降りずに 
一気に道のない急斜面をまっすぐに転がるように降りた。おっさんが俺に気づいたかどうかを確かめる余裕もなかった。 
とりあえずおっさんが俺より体力がないと信じて逃げるしかなかった。 
いいかげん逃げたら息も切れてきたし、ちょっと道にも迷ったので木に登って休んだ。 
おっさんはどうやら追いかけてきていないようだった。 
それから少し道に迷っていたら沢を見つけたので沢に沿って下っていくことにした。 
途中で獣道を見つけたので獣道をたどって山を降りてきた。 
あのおっさんが何者なのか気になるし、おいてきた鏡と楽器が気になるので 
来週の日曜日にでも犬を連れてもう一度いってみるつもりだ。 
ばあちゃんに聞いたら「そんなところに神社なんてあったか?」といわれた。 
とりあえず来週もう一回行ってくる。 
なんでこんな山奥の町に見たこともないおっさんがいるんだ?しかもあんな山の奥に。
今日は興奮して眠れそうにない。

14 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/19 06:42
御神体返してきなさい。

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