木彫りの玉

213 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/27 19:02

山主に聞いた話 
昔、家の納戸に木彫りの玉があった。鞠ほどの大きさでかなり古い。 
幼い頃の娘がよく玩具にして遊んでいたが、いつの頃からか無くなってしまった。 
やがて娘は結婚することになり、費用調達のため樹齢二百年の木を切り倒すことになった。
伐採現場へ行ってみると、大きな切り株の真ん中に、ポツ、と小指ほどの穴がある。 
周囲を削ってみると洞が現れた。腐れもなく綺麗にくり抜かれたような丸い空洞。 
そういえば、娘が遊んでいた玉が丁度これ位の大きさだった。

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